☆☆☆☆ 肥前国住藤原忠廣 (初代忠吉)☆☆☆☆

新刀最上作 最上大業物 寛永8年頃

(財)日本美術刀剣保存協会 特別保存刀剣

登録日 平成元年2月20日 北海道 第 34864号

本作は、肥前刀の名工初代忠吉による刀。初代忠吉は元武家で橋本新左衛門と称し元亀三年 (1572年)に生まれた。 祖父は島原の乱で戦死、父壱岐守道弘も祖父と同年に没した。忠吉は十三歳で長瀬村の鍛冶工の家に倚り刀剣鍛法 に従事する。慶長元年(1596年)上京し埋忠昭寿の門となり同三年帰国、佐賀城下に転任。元和十年(1624年)再び上京 して同年改元の寛永元年五十三歳で武蔵大掾を受領、名を忠廣と改め、同年帰国。寛永九年(1632年)六十一歳で没した。 慶長五年(1600年)頃より約三十年にわたって作刀したが駄作が無くどの刀も水準以上の出来が優れたものである。 「肥前国忠吉」と五字銘に切った為、世に五字忠吉と言われている。後に藩主の鍋島家では、受領銘の武蔵大掾を切ることを 禁じた為、この「肥前国住藤原忠廣」銘のものは「献上打」と称されている。またこの銘の特徴は、藤原の「原」の横棒と「廣」 の冠の横棒が目立って太くなるのと「廣」の冠上の点が菱形◆に刻まれている。本作品は直刃調に浅くのたれて、小板目肌が良く 詰んだ鍛えに地沸つき、匂深く小沸よくつき、品のある細い金筋が刃の表裏に数か所に見られ、地景も良く現れれ潤いのある肌となる。

刃長 75.7cm  反り 1.5cm  元厚 6.6㎜  元幅 3.33cm  先幅 2.2cm

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