登録日 昭和28年8月17日 東京都 第 275702号 |
正次は直胤一門の刀工で、水心子正秀及び、直胤に学んだ。二代正秀の娘婿となるが、二代正秀が早世したため、
三代を継ぐ。館林藩工としても作刀。銘字は終生正秀と切らず、作風は正秀よりも直胤に似る。江戸御徒町住。
万延元年(1860)四十七歳で没する。本作は身幅、重ね共に尋常で反りのある綺麗な体配をした刀で
板目が良く練れて地沸が付き、肌目の良く見て取れる渦巻肌を交え、所々地景が激しく入る。沸出来、匂口の深
い高低のある互の目乱で、刃中砂流、切っ先に金線良く入る正に直胤の傑作を彷彿とさせる出来で、特に渦巻肌
と地景の激しさは本歌に迫る出来で相州伝の佳品である。
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刃長 70.9cm | | 反り 1.8cm | | 元厚 8.0㎜ | | 元幅 2.95cm | | 先幅 1.9cm |
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