平成12年度法話
  ここでは当道場で勉強させて頂いております
  法話をご紹介致します。

  (H12.9/1掲載)
家庭とは

家庭とは、温かい心の通い合う処です。食事はその第一の基本です。
家庭の命をつかさどる食事をおろそかにする主婦は、
主婦としての第一の責務をおこたる者で、主婦としての価値はない者とも申すべきです。

たとえ貧しくても、温かい心のこもった食事は、家庭の心を和らげ
愛を以て満たされるが故に、山海の珍味も及ばない充実した
生命の糧となるものであります。

故に食事とは、即ち愛であり、調和であり、一大平和の元であります。
人々が家庭の食事をおろそかにする故に、用さえたれば良いと思って
インスタントが喜ばれる様になれば、人々の心は砂漠の様に殺伐として潤いのない、
満たされる事を知らない心となってしまうのであります。

そこには人の心を思う、思いやりはなく、自分自身も空しく、生命の尊さも分らない
ロボットの様な人間となってしまうのです。

お金さえあれば何でも手に入ると、金、金と欲しがる心は、
この様な思いやりの温かさを知らない故に起こるものです。

神仏に生かされる尊い生命をしっかり悟れば、只金欲しさに家庭を捨て
家族を犠牲にして主婦が外に出てゆく事は出来ない筈です。
何故なれば主婦とは、御仏からあずけられた家族の命を守る為の
大切な役目があるからなのです。



第一に家族の生命、即ち、肉体も心も健全な者となる為の大役を果たさなければ、
自分自身の生きる価値はなくなるのであります。

一家の主婦とはこの様な、かけがえのない家族の生命をあずけられた大きな役目を
背負う身である事を忘れてはならないのであります。

それ故に食事とはどんなに大切な事であるかを悟ってみれば、
一家の幸の元とも申すべき毎日の食事に心くだく主婦とならなければ、
女としての第一の条件は失われるものであります。

一家の幸も不幸も我が身一つにかかっていると思えば、
めんどうくさいなどとおろそかには決して出来ないものと分ります。

合掌

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