平成12年度法話
  ここでは当道場で勉強させて頂いております
  法話をご紹介致します。

  (H12.6/1掲載)
人間の本質

  お釈迦様は、五十年間に渡って、人間の本質は何であるか、
  又、その本質を悟る為には、どうすべきかを
  教えられました。

  人は皆、元々仏たるべき本質を持っているのに、
  何故に現実は悪魔の様な邪悪に満ちているのかを順々と説かれ、
  遂に仏に還るべき道理を諭され、
  いかにして還元為すべきかを教えられたのが仏教なのです。

  つまり、仏教とは、自分の脳裏で教えられる真理を、顕教と云い、
  その顕教を実際に現実の世界に現す法を、密教と申します。

  それで真実は、顕教と密教と両方を学び、真理を悟った純粋の心で、
  その真実はこうあるべきだと、現実に現わして、
  この世を真理の道に還元なすべく、精進努力為すべき使命が、
  人間本来の生き方であると、教えられています。

私たちは、何故この真実に目覚める事が
難しいのでしょうか。
それは、現世が、物質界である故に、
五感に感ずる物質の欲望に填まり込んで、
貪欲なまでに溺れてしまい、
欲を制する事が出来なくなってしまった揚げ句、
文化文明が進むにつれて、
次第次第に欲望のしがらみに縛られて、
遂に、自分自身の本質は、どうあるべきかを、
忘れてしまっている現在なのです。

 

  人間本来の本質を忘れ、欲望の渦に溺れてしまった結果、
  悪魔の手先となり、悪を悪とも思わない、浅ましい姿がつまり、
  悪世末法の現世となっているのです。

  この現実を、一時も早く悟って、もとの本質であるべき真の己れとは、
  物質に惑わされる様な肉体ではなく、
  真理を悟るべき、霊魂であると目覚めて、
  この真理を表現なすべき原理をこそ、神仏の御心であると悟り、
  肉体とは、その真理を表現なす為にこそ、
  与えられた神仏の賜であると悟らなければ、人間は、遂に悪魔と化し、
  悪魔の世界をつくってしまう事となるのです。

  この未来を見通し給いて、如来様が、必死に人間本来の使命と、
  その使命を全うなすべき方法等教え導き、
  現世に尚、生きて働き給わるものです。

  速やかに、この真実を学び、悟り得て、現世浄化に努むべき、
  人間本来の役目を果たすべく精進する処に、
  文化文明が神の賜として、進化向上の糧となり、
  人皆神の世を顕現成し得る使命を、全うする事となるのです。

  合掌


     法話集


TOP