平成12年度法話
  ここでは当道場で勉強させて頂いております
  法話をご紹介致します。

  (H12.11/1掲載)
義は幸の根本なり

礼義の基本は相手に不快な念を起こさせない事です。

それは愛情と尊敬を以て行う事で、不幸の場合はそれに同情を表わし、
祝事の場合は心からの喜びを表わす事が礼義であります。

人は礼義を忘れる事から不和を生じ、自分自身も不愉快な心となり
遂に不幸を招く基となるのであります。

何事におきましても義は人生の一番大切な根本の心得でありまして、
例え親子、夫婦、兄弟姉妹の様な最も親しい間柄でありましても
この根本の義を欠く時は愛情が深ければ深い程、
心の傷みは深いものとなってお互いを不幸にしてしまうものでありまして、

他人同士では遂に犬猿の仲ともなりかねないものでありまして、
それが国と国との間柄となれば遂に戦争と言う一大事をも引き起し、
人類の大悲劇へと発展してゆくのであります。



小さな礼義は大きな幸せの基ともなり、非礼の積み重ねが人生の悲運とも
なるのであります。

人は定められた宿命因縁の元にこの世に生まれ、その軌道のままに歩まねばなりませんが、
不運の自分を嘆く前に先ず今日の不運はすでに過去に積み重ねて来た
義を欠く事から起こったものだと悟る時、この不幸から逃れる道はただひたすらに、
そのお詫びと再びこの非礼は行わないと堅く決心して、

一つ一つの事柄に対し心を尽くして礼義を守りぬく所に次第次第に人の信頼を得て、
その信頼が遂に自分を不運から逃れ出して下さるものであります。

 合掌

法話集



TOP