|
汝等一同の者よ、ただ今静かにここに坐し、深く己が内をば見つめて、
神にならんといたすの修行、さていくばくなし得たるぞや。
汝等一同はもとより、人間凡夫と申す者、高度の学問を得て、
あるいは技術者となり、あるいは芸術家となり、あるいは役人となり、
あるいは事業家となりて、それぞれ別々の道を歩むに、
良き学歴を持つ者、また低き無学の者、また巨万の富を得る者、
また貧に喘ぐ者、それら様々なる表面の形、現実を見て、
それぞれの小さき器にて、上下の差別を作るところ、
それすなわち人間世界なり。
されどこれらすべての者は、真実を知らずして、人を嘲笑い、蔑み、
己れ偉しなどと思う愚者また数知れざる現世なリ。
人間社会の煩わしきは、みなそれぞれにこの差別をつけ、
嫉妬、憎悪、羨望、愛着、妄執などの悪魔によりて、
己が心身、十重二十重に縛らるるを悟り得ざるがゆえに、
苦しき己が自縛より、逃れ出ずる術なきものと諦めて、
また邪なること、ますます増長なし、増上慢は果て知らざるがごとく、
また人を虐ぐる心、果て無き世なるを、しみじみと眺め見て、
この中に呻吟いたす己れとは、いかなるものかと考え見るべし。
悪魔の形相ものすごき現世にありて、もがき、喘ぎ、苦しみ、羨望、嫉妬、
憎悪の中に、逃るる術なきこの現世なり。
さて汝等、何故にかくまでに、愚かなる己れと知らずして、
自ら作る業ゆえに、自ら地獄に沈みゆく様、
すべてこれ己れを悪魔に売り渡したる実相なりと悟り得ざるや。
そもそも人間そのものの真実とは、神より出でたる珠玉の霊なり。
汚れし肉体に奥深く宿れる己れとは、
これぞ真の珠玉なるを悟らしめんとて、仏はるばる出で参りて、
こんこんと諭し賜るところなれども、悪魔の引力強きが故に、
汝等常に耳傾くるは悪魔の言なり。肉耳に心よく、
己が肉体に喜びを感ずることを、悪魔とも見破り得ずして、
神とはかように心地よきものなりなどと、
邪道に迷い魔道にさ迷う浅ましき愚かさよ。
汝等、目覚めよ、目覚めよ、真の汝等とは、
そも神そのものの実体なるぞや。
真我に目覚むるとき、人は自らなる正義を悟り、自らを正しく維持なし、
いかなる甘言をも悪魔と見破りて、誘惑に打ち負けざる信念固く、
一人ひとりの堅持なすとき、地上はすなわち浄土と変わるなり。
悪魔外道の跳梁いたし、悪鬼夜叉充満の現世をも見破り得ずして、
己が真実なる内の魂を、いかなるものかをも知らずして、
易々と誘惑に負け、地上を汚し、己れを汚し、
また奈落の底に打ち沈まんこと、いかにも浅き知恵ならずや。
宇宙充満の大神通威力、易々と身に受けて、
発現なし得る尊き身を頂きながら、何ゆえに無力無知なる外道に甘んじ、
逃れんともせず、自ら陥ること、すべて地上は悪魔の世となり、
地獄の形相すさまじき様、目の当たり見てなお感ぜざる、
無知蒙味とや言わん、あまりに愚鈍なる者共を見て、
その哀れさ言わん方なきばかりなり。
神なる己れを悪魔に売りて、外道の様なす現世娑婆、
やがて淘汰いたさるるべき大因縁の大波に、
もはや飲まれんとなす寸前を悟り得ざるや。
目覚めよ、目覚めよ、真我に目覚めよ。汝等自身の真実とは、
広大無辺の大愛に包まれて、無量の神力、自ら発揚いたし得る器、
与えられたる珠玉なるぞや。
目覚めよ、目覚めよ、真の我れとは神なるをしかと悟りて、
いかなる天魔悪魔にも、打ち負かされざる己れなりとの信念固めて、
やがて来るべき大天魔悪魔との戦いに、必ず打ち勝つ己れとならずんば、
現世に生まれし甲斐無きものぞや。
汝等一人ひとり、目覚めよ、目覚めよ、真我に目覚めよ。
合掌 |


|
|