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汝等の心中において、真実の己れを自覚いたしたる者、幾名あろうぞ。
今日悪世に生まれ合わせたるは、
自らこの中に同じ次元と申すより他なき因果なり。
己が罪、有りや無しやも知らずして今世に生まれ出で、
尚その上に日々に積み重ね行く罪業に、
悪をも善をも分別つかざる己れと成り果てたる事、
いかにも侘しき次第ならずや。
全世界、汝等が同胞それぞれに所を得さしめられ、その場所、
その因縁の環境の中に、富める者あり、貧しき者あり、
貧に泣く者はまだしも、飢えに苦しみ、瀕死の病に、
明日をも知れざる悲しみに伏す者もある中に、
ここに静かなるひと時を得て、己が心中深く悟りゆく、
稀なる果報を恵まれたる事、
只今の悪世においては至上の幸せなるぞや。
飢ゆる事なく、寒さに震える事も無く、暖かき暖家に、
やすやすと眠りを得させ賜る身の功徳とは、
まさに前世の果報なるぞや。
さればこそ、只今身体健全にして、今日何の不自由も知らず、
生かせ賜る大慈大悲にこそ、報い奉らんの心起こらずんば、
今日の得がたき果報頂きゆく価値は無し。
汝等よ、地球、娑婆、現世とは、まさに風前の燈の如く、
瀕死の重症なるぞや。
住まいいたす人類の心ごころに招きたる現世、只今の状況深く悟りて、
己がなすべき使命役目の如何に大なるかを自覚いたし得ずんば、
いつ何時、いかなる悲報に遭わんやも計り難き時なるぞや。
この大因縁の渦巻かんとなす時に当たりて、
地球全体の大因縁より逃れ得る道ただ一つなり。
そは、己が心の真実を極めて、
神の大神力を頂き得る次元にまで、己れを高め、己れを清め、
道正しく行じゆくより他になき事、
とくとく申し聞かせあるが如きなり。
自らの心中深く省みて、取り返すすべなき過去の罪業、深く懺悔し、
改悔の真実現さんこと、それ、只々衆生の為に尽くし、
身命投げ打ちて、神や仏に仕えゆく心掛けこそ、
如何なる天変地変にも必ず守らせ賜り得るところなり。
汝等よ、只今末世に至りて、ただ己が身己が身と、己れをのみ愛おしみ、
如何に大切になし守らんと致しても甲斐無きところなり。
己が身すら、自ら守り得られざる只今の世相に於いて、
しかと守り頂かるる事、
ただただ神や仏の御慈悲に縋り奉るより他は無し。
汝等よ、己が心中深く省みて、今より速やかに心改め、
懺悔の境地をもって、ただただ衆生の為に尽くし、仏の為に仕えゆく、
その一大行に身命惜しまず行じゆくことこそ、我が身にて叶わざる、
大神力もって、己が身安全に守り頂かるる事となるなり。
速やかに目覚めよ、己が罪障深きを悟りて、
懺悔なさんと決定いたさば、ただちに己が身をななこにへりくだりて、
身命惜しまず人の為、仏の為に奉仕なすべし。
それより他に救わるる道無き事、必ず忘れず、常に一心に縋れよ。
南無観世音と唱うれば、真実に応じて必ず救い取らするものなり。
合掌 |


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