今月の法話
紅葉  ここでは当道場で観音様より賜りました
 お言葉を掲載致します。

 (2024年10月1日掲載)
大宇宙の真理

汝等一同の者よ。心しずめてよっく承るべし。
汝等が肉眼に映らず、肉耳に聞こえず、肉体に触れずして、
己が魂に感得なさんこと、いとも難きことなり。
されど、知るも知らざるも、
皆等しく宇宙万有の威力に守られて生かさるるなり。

何ゆえなるべし。そはただ一つ、 一大原理すなわち、
宇宙全体を統一なさしめらるる、
神とも仏ともなりくる真理によりて、
ここに汝等一人ひとりが歪める心、誤まてる考え、
分別なせざる知能において、無知蒙味なる言動に、
ますますこの一筋なる真理より遠ざかりゆくその姿こそ、
いとも哀れに、また愚かしきがゆえ、なにとぞして統一なさしめ、
融合いたさんとあそばさるるところの、大原動力たる、
密教で申せば大日如来と申し上ぐるところの、無味無臭、
始めなく終わりなき絶対なる真理に統一なさしめんがためなり。

くだきて申さば、汝等一人ひとりの魂とは、
肉体をもって眺め見るとき、みな別々のごとくに思えども、
さにあらず。融合いたし、合体なさしめて、元は一つなり。
大宇宙に充満いたす真理に、二つなき真実をもって、
森羅万象と顕現いたさしめらるる中に、
汝等は人間といたしての姿、形を整えられて、
すなわち一切万物おしなべて、
かくの如くあらねばならぬとの見本のごとき、
真理の現われとも申すべき姿なり。

しかるをなんぞや。それぞれの肉体と申す物質に包まれて、
真理なる魂を忘れ、肉体を己が物なりと、
その肉体の物欲を真実なりと思い違えて、
我意我欲、身勝手なる言動に、
神も仏も忘れ果て、己が真実を見失いたるただ今の姿なり。
さればそれらの集合が形作りたるこの娑婆世界の有り様、
まさに修羅場にして、地獄とも、餓鬼とも、畜生とも比べようなき、
浅ましき様さらけ出だしてなお恥じざるは、
およそ神仏よりはるかにはるかに、
かけ離れたる存在となれるものなり。

汝等よ、真実の己れとは、神や仏と同じうして、
天地自然ありのままなる一実の真理をもって、
身に現わさんことこそ本来の真理なるぞや。
恥ずかしの己れとも思わず、浅ましの姿とも顧みず、
罪科を知らざる無知蒙味が、愚行を重ねて罪障となし、
重き足かせ、手かせに縛られ、身動きならざる娑婆世界なり。

汝等よ、目覚めよ、目覚めよ。己が真我にしかと目覚めて、
悟り得る修行にこそ、神と共なる己れを見いだし、仏に守られ、
浄土となさねば相ならぬ使命役目を、しかと自覚なし得るまで、
勇猛精進、自らに鞭打ちて、現世を正せよ。
未来の栄光ただ一にこの点にのみありと、日夜照覧まします御仏、
一人ひとりを一体と感じ給いて、
一人の過ちは全体の過ちなりと思し召さるること、
現世の実態をもってしかと悟るべし。

汝等一つひとつの魂は、みな一大真理に統一なさしめらるる、
ただ一つなる大威力なるぞや。例えて申さば、大海の水、
一つひとつの器に入れて、これみな同じく元に返えせば
海となるがごときものなり。他人の過ちは己が身の罪科と思い、
他人の喜びは我が身の喜びとなし、苦しみも悲しみも、
貧しきも富めるも、みな一様に元は一つなりと、しかと悟らば、
人間一人ひとりの差別はなし。
さればこそ我が身の一部たる隣人、友人、知人、
みな己が身を思うが如く思いやる心をもって、
一心同体の大愛に目覚めゆく修行にこそ、仏となるべき大道あり。
汝等よ、自他一体なる真理を悟りて、衆生と共に浄土顕現の大役、
今こそ一心不乱に努力なすべし。

合掌


法話集

TOP