今月の法話
ホタル  ここでは当道場で観音様より賜りました
 お言葉を掲載致します。
 

 (2023年6月1日掲載)
忍辱の行

相手がどんなに嫌な事をしようとも、
それを自分の判断で悪と決めてはならない。
相手がどんな嫌な事を言おうとも、
それを自分の感情で悪と定めてはならない。
例えどの様な事があろうとも、
善悪の判断は神の定め給うものにして、
己れの悪を知らずして、相手の悪を憎む事は出来ない。

その分別が出来なければ、自分は神の座に還る事は出来ない。
大自然の法則に照らして、
善悪を定め給う神の全智全能にゆだぬべきであって、
すべての事を、悪極まれる自己の判断で分別するは、
なお一層の悪を重ねゆく事と反省できねば、神の座には還れない。

全ての事に善悪を定め給うは、神の全智によるものにして、
無能なる人間如きに、浅はかに判断なすべきには非ず。

現世にある己れを見つめて、過去の罪業の現れなりと反省なす時、
何事にもあれ、とがむべきは、ただ己れのみなり。
忍辱は、神に与えられたる己が罪業の懴悔なり。

只々己れを恥じて、眼前に現れしは己が罪業なりと悟るべきなり。
一切の現象を、ただ己が罪業の現れなりと悟りて、
甘んじて受くる時、深き罪障もようように消滅いたしゆくものなり。
如何なる嫌悪の情も、皆己がなしたる罪の報いなり。
ただ甘受して、心にとがむる事なくんば、
悪は自ずから消え去るものなり。

懴悔とは、己れを苦しめ、苦しむ己れにじっと耐え忍び、
やがて、苦を苦とも感じなくなれば、
それは己が懴悔の許されし証なり。
現世はただひたすらにひたすらに、忍辱の行あるのみなり。
命尽くる時、己が罪業も尽くるものなり。
安らかに召されて微笑みを残して、寂光の中に消ゆべし。

合掌


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