今月の法話
たけのこ  ここでは当道場で観音様より賜りました
 お言葉を掲載致します。
 

 (2023年4月1日掲載)
解脱の心

偉大なる霊能者ありて、衆生の眼前にあらゆる物の物質化を現わし、
又忽然と現象を消滅なし、人々をして茫然自失なさしめ、
現世とはまさに空にして,色なるは、
自己内奥の自覚現象なりと悟らしむる事あらば、
これぞまさに真実にして、物質に依存なす人間凡夫の方便にして、
真実ならざる現世に、煩悩業苦の中に呻吟なす事の愚を悟り得る時、
一切の欲とは、己が迷いの中に夢幻の如く生くるものなりと目覚め得て、
初めて正覚を得るものにあり。

己が霊格高むるは、ただ無欲となる事なりと悟らるる所以は、
身に一物も無き境界を得て、そこに生き抜く自由自在を悟り得て、
初めて無一物即無尽蔵なるを身得なし、空即色なる実態を自覚なす時、
あらゆる物資は、己が意のまま空中に存在なし、
現象なさしめ得る能力そなわるものなり。
この境地をば、神とも仏とも申すなり。

解脱とは、現世的なあらゆる欲望を超越して、
一切心に掛からない状態なり。
物質的な心のひっかかりの少しでもある内は、解脱ではないのである。
そして、万物を見る事仏の如く、一切はただ、
仏心の現れなりと達観なして、
大愛の心に包み込むことの出来得る事なり。
解脱の心には、あらゆる欲望、煩悩、執着はなく、空即我なりの心境なり。
解脱こそ真の行者の最終目的であって、
現世物質界に身を置きてこそ修行成し得る境地なり。

一つ一つを解脱なし行く為にこそ、物質があり、肉親の情愛があり、
あらゆる執着の対象があるわけであり、それ等なくしては、
心の業苦は解消されない故に、すべての現象を方便として、
解脱の修行成す場所が現世なのである。

合掌


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