今月の法話
紅葉  ここでは当道場で観音様より賜りました
 お言葉を掲載致します。
 

 (2021年11月1日掲載)
人間の生き方

一つの事に囚われて思い続けるという事は、それが悪念であれば、
霊障となってなかなかに解け難いしこりとなり、
それが善い念であれば、
悪の根源をとかせて次第々々に成仏となっていくのであります。

それ故に、憎しみとか恨みとか怒りの様な悪念を持ち続けていくと、
次第々々に自分の体も心も悪化して肉体的には病となり、
精神的には悲しみとか苦しみとか、
失望とかの地獄を作っていくのであります。

そして環境的には、不和や争いや貧乏などの不幸を招き、
もがき苦しむ人生となるのであります。

反対に感謝とか喜びとか尊敬とかの善い念は、自分の肉体の、
一つ一つの核の細胞を生き生きとよみがえらせて健康となり、
人と人との相和した平和を作り、
知らず知らずに豊かな心となって生活も豊かになり、
満ち足りた不平不満の無い、
円満な人格と環境を作っていくのであります。

これがこの世の極楽でありまして、
この心のままで霊界に移っていくところに、
あの世も又極楽の世界となるのであります。

それ故に人間は肉体を与えられていろんな人に交わって、
自分の心の鍛練をさせられ、どんな事があっても、
常に善の心を離す事の無い、
強い信念を養う修行をしているのでありまして、
現世とはつまり自分の魂を磨く為の修行道場でありまして、
肉体を楽しませる為の遊戯場では無いのであります。

この肉体を楽しませる為の現世であるかの様な思い違いが、
地獄を作っていくのであります。
思いやりの無い、自分さえよければ良いという様な身勝手な心ゆえに、
人は悪魔と化すのであります。

悪魔のはびこる世の中に、どうして幸せが得られましょうか。
よくよく考えて、まず自分からこの悪魔の世界を、
神や仏の世界に変えていこうと心がける事が、信仰なのであります。

悪を罰するよりも善に変えていくところに、
仏の慈悲が現われるのであります。
人も自分も共に善に変わろうとする努力が導きとなって、
御仏の御慈悲にすがり寄る素直な心を作っていくのであります。

神や仏によって生かされている人間が、
悪魔に使われて、悪魔と化している現世の有様は、
何としても自分自身をすら地獄に落し入れる様なもので、
いつ何処に落とし穴が待ち構えているか分らない、
不安と怖れとにびくびくして暮らすよりも、
いつも神仏に守られて何の不安も恐れも無い、
平和な人生を送る事の幸せを、
しみじみと味わう事こそ、
信仰者にとっては最大の御功徳なのであります。

正しい心で一心に神仏を見つめ、
片時も離さない生活は、人間の肉体を生き生きと活動せしめ、
精神を崇高に高めていく理想の生活であります。

そこには少しのゆがみも無く、間違いも無く、子は親に孝であり、
夫婦はたがいに睦まじく、人々は信頼し合い、
愛し合う極楽の境地となっていくのであります。
これが真の信仰の姿なのであります。

日々を省みて、自分の姿にいささかも、
この信仰者としてのやましさは無いかどうかを、
反省しながら生きていく事こそ、
この世を極楽浄土と変えていく道なのであります。

これこそ本当の人間の生き方なのであります。

合掌


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