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人、見えぬ物に対してやましからざるは、
己れ正しきが故なり。
この度の千日祈願の功徳とは、身を以て知る、
病む者の苦しみ、痛み、飢ゆる者の辛さ、しみじみと身に受けて、
慈悲の在り方、知り得る事なり。
身に受けずして何の悟りぞや。
全ては我が身に返えさるる報いを受けて、
耐え忍ぶ事の在り難さこそ、身の懺悔なり。
我が身に受くる痛み、苦しみ、辛さを知らずして、
慈悲心も悟り得ず、懺悔は成し得ざるなり。
人の世の憂さとは、我が身に受けて、しみじみと実感以て悟り得て、
初めて解脱成し行くものなり。
何の苦も知らざるは、馬鹿に等しき人生なり。
有意義に生きて、全てを身に受け解脱成す事こそ、
人生の眞の意義なり。
阿吽の呼吸をしかと身得成すべし。
要は、天地の大源を全身に受けて、一念以て、
吽と腹より出す神力こそ、一切の悪は消滅致さるるなり。
これ千日行の功徳なり。
合掌 |


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