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物を惜しむ心とは、己が豊かさを消す心なり。
物質全て、己が心に従いて与えらるるものなり。
財ありて惜しむ心は、その財を知らず知らずに召し上げらるる因なりと、
悟り得ずんば、惜しむ心に蝕まわれ減少してゆく事なりと悟られざれば、
減少すればする程に、尚、惜しむ心の募り募りて、
やがて滅亡し、貧のどん底に落ちゆくものなり。
一切の物と申すもの全て、我が心に応じて与えられ、
お貸し下さるるものなりと真に悟りて見れば、
我がものに非ざるを何とて惜しみ、人に憎まるるわざなすべきや。
いと愚かなり。
されば全てに於いて、足らざるは我が心の愚かなる
小欲ゆえなりと悟るべし。
「与うるは、受くるよりも幸なり」と仰せられたる、
キリストの御心こそ真理なり。
与えて後のすがすがしさこそ、無上の富なりと悟らるる迄、
惜しみなく人に与えよ。
法に捧げよ。
これ即ち、神や仏に仕うる道なり。
与うるが故に、心豊かとなるなり。
心豊かなる故に、一切は泉の如く湧き出づるなり。
これ、愛なり。
合掌 |


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