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諸法実相全て我が身の心なりと、
悟り得ぬ身の哀れさは、地獄極楽自らつくる真理を
知らざる愚かさ故なり。
因縁因果の法則は、知るも知らざるも厳然として、
現わされゆく現世なり。
無限に迷いてあがく、我が身の愚かさを真に悟りてハッと目覚むれば、
煩悩業苦に身を焼く苦しさとは、なんと空しくはかなき夢なりと、
心静めて只禅定成らんと、必死の精進にこそ、
救われゆくを悟り得るなり。
我が我がと我欲に溺るるが故に、
深き迷いに公私の別もわきまえざる愚か者と成り下がるなり。
我儘気儘に楽ありと、思い違いのはなはだしきが地獄を作りて、
我が身を落とす愚者と成るなり。
現世は全て己が心のままに自ら作りゆく物質世界なりと悟りてみれば、
己が住家は己れが作りて己れが住みゆく現世なり。
良きも悪しきも己が心のままなりと悟りてみれば、
幸も不幸も自らの心のままにありて、
己れの内にこそ現わしゆくものなりと、しかと悟り得るは、
只信解のみなり。
御仏見通し給いて、それぞれの心のままに、
現わし給わるものなりと真に悟りてみれば、
三千大千世界我が内に在るを外に外に求め求めて人は、
苦しみもがく愚かさに気付かさしめらるるなり。
観世音大菩薩常におわしまして、我を諌め導き給わるものなりと、
深く信じて片時も離さざる事こそ、常に方向違えば、
ただちに転換なさしめられ、正しき方向へと舵取り下さるるものなりと、
深く信解成す時、我が意のまま成らざる現世とは、
御仏舵取り給わる人生にあればこそなり。
己が我見我欲とは、即ち我を不幸に落とさんとなす、
悪因縁の成す業なりと悟りてみれば、現世の修行とは即ち、
己れを捨てて只ひたすらに仏意のままに、
恭順致し奉るのみなりと心素直に従えば、
一切の悪縁、自ずから消え去りて、心の垢の洗わるる時、
いかなる悪世に在りとても常に極楽の境地なり。
即身成仏の実相と成り得るものなり。
合掌 |
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