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法は父なり。師は母なり。
法の種をば、師たる母の胎内に植えられて、
育まれゆく弟子一同、全て一人余さず愛しの子なりと、
慈母の愛を以て育み育てゆく、師の恩情にこそ、
肉親の親子以上の恩愛の情育ちゆくなり。
母たるの師、法の厳然たるを確と身に備えて、
横しまならざる愛にこそ、父たる法の大愛を悟らしめ、
それぞれの我が子たる弟子一同の心ごころに、
真の在り方教えゆく事こそ、大乗行者の真価なり。
慈母観音の真の意義とは、宇宙の大慈大悲を確と身得なさしめ、
遂にそれぞれの魂の還りゆくべき根本は皆一つなるを、
確と認識致さしめ、成仏の何たるかをば悟らしむる処にあり。
されば、人皆一体にして、自他の差別無き真理に於いては、
一切の感情全て無に帰する処にして、
愛憎生死の人間的感情こそ、自ら作りて自ら落ち行く地獄なりしと、
悟る処にこそ、一切空なる真理に到達致しゆく道理なり。
合掌 |


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