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己れの行、如何ほど身につきたるかを計らんが為、
静かに瞑想致して、深く考えみるべし。
例えば、短気なる者、如何ほどに忍辱の出来得る様に成りたるや。
又、如何ほどに腹が立たなく成りたるや。
又、他人の言葉に拘わらず、超然と成り得たるや。
これ皆、修行の進歩の過程なり。
怠惰なる者、これを鞭打ちて、いやいやながらにも、
日々の供養出来得るようになりたるか。
又、しなければならぬと決めて、
必ずまず第一に供養に励むように成り得たるか。
又、尚その上の心とは、自然に仏前第一の務めと成し、
楽しみ、勤しみて、仕え奉り得るように成りたるか等々、
一つ一つ思いみるべし。
己が心の穏やかにして、常に動揺なく、
他人の心推し量りて、己れを後に成す心、
何時のほどにか具わりたれば、これ修行の甲斐ありたると申すものなり。
然してこの修行、為さしめ給わる御仏の有難さ、
深く感じ入る時、又、この道を教え導き給わる師の尊さは、
得も言われぬ敬慕となりて、なくてはならざる得難き御方なりと、
仕えゆく処に、弟子たるの義、判然と悟り得るものにして、
これぞ真の仏道なり。
己が心に照らしみて、その次元計り知るべし。
合掌 |


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