平成16年度法話
  ここでは当道場で観音様より賜りました
  お言葉を掲載致します。

  (H16.3/1掲載)
運命の修正

正法とはつまり、我が運命への挑戦である。

何故ならば、出生と云う出発は皆誰もが同じであるが、
この点に於いて千差万別皆それぞれに
早や立ち向かう方向は別々である。

或る者は大勢の人々に待ちかまえられて大歓迎を受け、
或る者は亡きに等しきあつかいを受け、
更に又いみじくも道の端に見捨てられる者もありて、

温かく抱かれてすくすくとのびゆく者、
冷たき環境に生くる事すら危うき日々を過ごす者もありて、
ようようにそれぞれ成長いたすにつれて序々に過去世の因が果となりて、
現るる現世の生立ちの中に個性それぞれに発達いたし、

或る者は巨万の富にうずもれて己れを見失う人生の落伍者となり、
或る者は貧の中より出で立ちてふるい立ち、
最高の地位と権力を得る者もあり、世にひしがるる者、世に奢る者、

皆それぞれの過去を因となしたる現世の因果、
果してこの世を終りゆく運命にありて、いずれを幸、不幸と定め得べきや。
そは只、心一つなり。

我が本性は霊なりと達観なし得て、その為にこそ
精進努力なす人生にありてこそ、
如何なる因ありとも必ず果は定めのままならず、
深き因縁の元に哀れ生死もおぼつかなき出生にありとも、

又生れ出でての人生如何に悲惨なりとも、
過酷なれば苛酷なる程にふるい立ちて、
求むるは只正法、即ち天地の理にさからわざるを以て絶対なりと
我と我が心にむち打ちて、ゆがめるを正し、

やましかざる根性にこそ真実ありと申しきかする克己心に、
只一心をもって仏にすがり、源はこれ唯一なりと一心不乱の
精進なす人生に於いては、必ず無限の威力加わりて
無量の神力現さるる事必定なる故、

如何なる悲運の元に出生なさんとも必ず必ずその運命は修正いたされ、
最高の幸運を勝ち得るものなり。

人、出生にあたりては、過去を背負いていたし方なき環境と
立場に立たさるるものなれども、その中に一点の仏縁あらば
必ずこの因にすがりて仏との縁深め深めゆく修行に於いては、
何人も立ち向かうあたわざる勝利を得るものにあり。

何故ならば、その人こそ正法行者といたして仏の威力につつまれ、
絶対なる御加護の中に安住いたすが故に、
何人もおかすことあたわず、何人も打ち勝ち得ざる絶対の境地にありて、
即身成仏の域に到達なし得たるが故なり。

即ち正法とはいかなる運命をも、最上となす唯一の法なり。

 合掌
 
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