平成16度法話
  ここでは当道場で観音様より賜りました
  お言葉を掲載致します。

  (H16.12/1掲載)
真実一路

師弟の情は、血縁を似てして尚及びがたき固き絆なり。
義は君臣にして情は父子なり。
絆は法にして、未来永劫断つ事あたわざる絶対の縁なり。

ここに結ばれて、人は初めて成仏の序に着きたるものなり。
天地の法則、かたく守りて己れをいましめ、人をとがめず、
只神仏と常に共なる己れを見出し、
悪を思わず、悪を言わず、悪を感じざる己れを堅持なし、
一切の悪に染まずして、過去消滅の次元に到達成し得るを

成仏と申すなり。

悪世に在りて人身以て生くる事、
容易ならざる成仏の道なれども、悪世なればこそ、
蓮華の汚泥に染まざる修行成し得る処なり。

悪世に在りて悪に染まざるは、
蓮華の汚泥の染まずと申すことなり。

殊に人身以て尚、物欲にとらわれざるは容易の事にあらざれども、
足るを知る心となれば、何程の事もなし。

何事にもあれ、天地万物一切は只、
神仏に生かされてありと達観いたさば、
与えらるるに満足なし感謝なす心とならば、
自ずから必要なれば整わしめらるるものなり。

肉体ぬぎての真の我にもどりなば、最早物質何の価値もなし。
未来永劫の宝とは、唯一真実の己れのみなり。

真我に目覚めてみれば、物欲の迷いなどいと笑止の極みなり。
物質とは、己が観念の現象に過ぎざればなり。

真実一路の己れにあれば、必要と観ずれば、
こつ然と現るる物質現象なる事当然なり。

欲にとらわれざる無私の心には、
いつ何時たりとも必要なれば、現象いたすが真理なり。

されば物欲とは、いと重苦しきわずらいに過ぎず、
持ちて甲斐なき空しさは死の瞬間に思い知るなり。

悪世とは衆生己が業故に、この大業火に身を焼かるる物欲の修羅場なり。
すみやかに目覚めて見れば、坐して半畳寝て一畳の我家なり。

大欲あらばとて、身にまとい得ざるを、
持ちて欲の重みにたえ得ざる愚かさこそ、むなしき生の妄執なり。

身も心もかるがると、無一物即無尽蔵なる真理に
到達いたすべし。

 合掌


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