|
例え一人にでもあれ、正法を行ぜしむる功徳は汝をして、
千仏の御手に乗ぜしむるものにあり。
又例え一人にてもあれ、写経せしむる功徳とは
一枚の写経の千万仏の御加護ある汝となるなり。
いわんや十百千の写経をすすむる功徳においてをや、
般若心経読誦なさしむる功徳とは汝をして諸法空なるを悟らしめ、
色即是空の境地に到らしむるが故に
現世一切の苦縛より逃れしむるものにあり。
観音経読誦なさしむる功徳に於ては、
現世の果報一身に集め、思う事成らざるは無き
身の上と成るものにあり。
現世寿命の只一瞬の間なれども、その徳は永遠につきざるものにして、
永く天界に生ぜしめられ、成仏の証し頂き得るものにあり。
導きとは当に菩薩道にあればこそ、
御仏成仏の証明なさしめらるる事うたがいなき処なり。
仏道の極意この導きにこそありて、
上求菩提、下化衆生の本願ありてこそ成し得る道なり。
合掌 |


|
|