平成15年度法話
  ここでは当道場で観音様より賜りました
  お言葉を掲載致します。

  (H15.12/1掲載)
自他一体の真理

毎朝毎朝己れを捨てて無心に祈る行が、
次第次第に自我を捨てる行となっている故に、
やがてそれが己れを無我となし、空と一体となってゆくのである。

成仏とはつまり、空に帰する事であり、
空とは万物と一体となり、全てと融合する事である。

故に万物の中に己があり、己れは万物の中に解け入ってゆく事が
成仏である故に、万物は己れであり、己れは万物の一部である故に、
自他一体の真理であり、己れと人とは別々に非ず。

人は己れであり、己れは他人の中にも生きてある故に、
他人の痛みは己れの痛みであり、
他人の喜びは又己れの喜びである。

自他別々に思って人の痛みを何とも思わぬ心とは、
迷いであり無神経である。

つまり、体内の神経が麻痺しているのと同じで、
体の一部が膿み、腐っても、痛くも何とも感じないのと同じで、
遂にその体は腐り果てて死んでいくものである。

死滅する己れとも知らず、病み、腐り、肉崩れ、骨脆く
朽ち果つるも知らぬ無神経が、長く生き続けらるる筈はなし。

さながら、現在の地球の如し。

やがて滅亡は最早眼前にあるを知らずして、
人類今も尚、その神経腐り果て続けてゆくものである。

ここに奮然と立ち上がり、奮起して目覚めよと先ず己れを鞭打ち、
迷夢から一刻も早く目覚めて真の己れを悟り得ざれば
自他共に救われ難しと、必死に叱咤勉励あそばさるる裏なる神の御声、
ようよう聞こえ始めて、これでは成らずと立ち上がりたる汝らなり。

己れが只今の心境つくづくと思いめぐらさば、
何様にや、追わるる如く心急きて馳せ参ずる躊躇なく、
一心不乱に祈るは只、人の為、地球の為と己れの利害を考うる者一名も無き心境こそ、
その瞬間な皆一つなり。

自他一体を体得なす瞬間なり。

この心境を広げ広げて、ついに地球を救い、
万人を救わんとなす一心に固まりて、ようように自他一体なるを悟り、
空に帰する心境を悟り得て、遂に成仏とは如何なるものかを伺い得るなり。

人間現世に生かさるるの真意なり。

 合掌
 
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