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人間は常に戦っている。内なる敵と、外なる敵と。
内なる敵との戦いは、病気即ち肉体にまつわる苦しみである。
外なるものとの戦いとは、内なる敵の外に向かって躍動する事である。
それは、対人的な苦しみである。
これらは全て、心の底に岩の様にしがみついたる悪念が、
様々なる姿となって、自分自身を苦しめ、苛んでいる訳である。
人はそれを知らざるが故に、常に外に向かって憎悪となり、
内に向かっては、悲観、愚痴、懊悩となって自らを悪へ悪へと引き摺り込むのである。
そして遂に、自滅の悲運を招くのである。
これらは全て、目に見えない因縁と申す悪魔に、
己れを操られ、滅亡の縁に引き込まれて、敵討ちをされている事である。
この理をしっかりと悟る時、人は自らを救う道は只一つ、
己れの因縁を浄化するより他にないと悟りて、決定し、
一切の戦いを止めねばならない。
戦うことを止めるとは、正に己れの非を悟りて、深く反省懺悔なし、
何人にも逆らわず、何事にも分を超えず、只ひたすら下座の行に努むる事である。
人類は皆平等にして、上下無きをしかと悟り、
怒らず、昂ぶらず、勇気を奮って善を行なう事が即ち、自らを助くる道なり。
戦いは悪魔の技なり。平和は神の技なり。
人、神と為らんの道は、只ひたすらに、人類共に協和成し、
向上を計る事のみなり。
合掌 |
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