平成13年度法話
  ここでは当道場で観音様より賜りました
  お言葉を掲載致します。

  (H13.11/15掲載)
相手は己れを映す鏡なり

相手の悪を憎む前に、哀れみの心を起こせよ。
相手を怒る前にまず、哀れと思えよ。

怒りと憎しみは悪鬼なり。悪をあえて成すは愚なり。
愚かなる者を憎み、怒るは己が心中の悪鬼、起こりたる故なり。

大悲とは、この悪鬼追出してこそ、湧き出ずる哀れみの心なり。
悪を成すは愚かにして、智無き故なりと悟りてみれば、
齢たけたる幼児なり。

頑是無き無知の幼児に、大人が怒れば泣きわめくのみなり。
憎しみて、何の甲斐ぞ有らん。
憎しみと怒りは、己が心の悪鬼の成せる業なり。
静めて、悪鬼を善魔と化すべし。

大慈悲心を願うなれば、怒らず、憎まず、只仏に遠き相手を哀れみやるべし。
赤子をあやす心を以て、慈しみて静かに悟しやるべし。
これぞ、慈悲なり。



南無と観音に縋りよる心とは、己れ自身を慈悲と化す事にあり。
心に慈しみを湧かせ、哀れみて許しやる度量こそ、
観音に近づく事なり。

大清浄の願をたてて、多千億の仏に仕え尽くす事こそ、
観音妙智の光に触るる事なり。

怒らず、憎まず、只悪を哀れみ、
智無き者、慈しみて育てゆく心こそ仏心なり。

相手の姿こそ、鏡に映りし己が心なりと、しかと悟りて、
必死に心中の悪と戦いて、打勝ちゆくべき修行にこそ、
邁進成すべし。

 合掌

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