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本能こそ大宇宙から注ぎ込まれる智慧である。
さればこそ、まず第一に現世肉体を維持するにあたりて、
第一の必要物たる空気も食物も、己が知恵に有らずにして、
自ら我がものと為す知恵わきいずるなり。
子孫繁栄の為の性欲も、その時期来たりなば、
自らわきいずるなり。
かくて現世の営みは、人智人力を遙かに超えたる不可思議とも申すべき、
いづくより来たりしか分からざる無限の力となりて、
物質界は甦生致されてあるなり。
人間凡夫、この不可思議とも申すべき無限の大神力を知らずして、
己が力、己が知恵なりと自惚れて、我が意のままに為さんと致す悪意を以て、
天地自然なる本能を汚し、自由自在に扱わんと為して、
自らの生命をも危うく致すものなり。
大自然の本能のまま身をまかせて、
生かされてある己が生命の実体を悟り得てこそ、
人生は円満なり。
至福の自由にのびのびと生き、大自然の中に融和致して、
全てを委ねる処にこそ、無限の智慧と無限の威力備わりゆく事こそ、
現世生命の真の生き方なりと悟り得る処に、神も仏も生かさるるなり。
信仰とは、神仏に生かされてある己を悟り、
己が生命の実体を悟り得て、大自然とは、神そのもの仏そのものにして、
人は皆、神なる生命の証なるを顕現致す処にこそ、
現生物質界の真の意義を現わしゆく事なり。
合掌 |
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