檀信徒随筆集2003
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 「檀信徒随筆集」は、「かなくら山報」に寄せられた
檀信徒の随筆等を編集したものです。
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            住職への手紙2通
              『かなくら山報』第106号 2003/07/01

  (五月二十五日二十二時三一分、メールにて)
 こんばんは、東野先生。
今回、大峯山修行と高野山にお参りさせていただきました○○○○です。この度は、
本当にいろいろとお世話になりましてありがとうございました。
 実は、今回のお参りは、母が「行ってみろ」ということで申しこみまして、どんな感じ
だろうと少し不安な状態だったのです。でも、二十五年前に亡くなりました父が亡くなる
何年か前に参加していたのを子供ながらに覚えておりましたし、「行ってみたい」という
気持ちもありました。 でも、少し大げさな言い方みたいですが、人生において非常に
良い経験になりました。ネットで少し調べたり、いろいろと噂には聞いておりましたが、
山上ヶ岳がこれほど山が高く道のりが遠いとは思いませんでした。(今日もですが、
明日あたりかなり足が痛そうです...)
 今なお女人禁制で、聖なる山という感じでした。裏行場での修行も経験させてもらい
ましたが、命綱なしでの崖での修行は本当に怖かったです。
 高野山の金剛峯寺も早いうちに一度はお参りしてみたいと思っていたお寺ですので、
登れてよかったです。 今度は休日に家族でも行ってみたいと思っています。それと、
お酒も結構いただきました。
 また、いつか機会がありましたら参加してみたいと思います。では、簡単なお礼の
メールで失礼いたします。

 青葉若葉の美しい好季節に大峯山修行参拝に参加させていただきまして真に
有難うございました。とても私の足では無理と思っておりましたのに、法印様はじめ
先達様のお導きで蛇之倉七尾山参拝をさせていただき、心うれしく満足感一杯で
ございます。こんな心うれしいことははじめてのような気が致します。奥深い洞窟の
中の先達様の力強い「六根清浄」のお唱えに力づけられ今もあの響きが残り、仏様
に励まされているような気分でございます。やっと到達出来ました時は、涙の溢れる
思いでございました。このような気持ちはずっと持ち続けたいと思います。
 たいへんな所へ行くのだからと荷物を少々持ち過ぎてしまい、あぐんでおりました。
出したり入れたりと何度もしているうちに物が多う過ぎました。
 帰りにリュックは背負ったし、袋は持ったし、杖は忘れていないし、と念には念を
入れたつもりが忘れものでした。息子から「忘れものをしちゃったな」と電話で聞き、
それまで気が付きませんでした。みんな持ったつもりになっておりました。
 法印様はあれから駆出護摩をお寺へ帰られてからたかれるお話でしたのに本当
にお疲れのところわざわざ御持参下さいまして奥様にもたいへん御迷惑をおかけして
厚く厚く御礼を申し上げます。
 まぶたに奥深い山の青葉がちらつき洞窟の「六根清浄」のお唱えの響きが聞こえ
ます。いろいろと御世話様になりまして有難うございました。         かしこ

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             住職への手紙
              『かなくら山報』第105号 2003/04/24
(三月十二日付)
 花の便りに心うきたつ季節になりました。お変わりなくお元気でいらっしゃいますか。
 その節は大勢でおしかけまして、大変お世話になりました。高台の見晴らしがとても
良くて、とても立派な由緒あるお寺にびっくりいたしました。また、ご住職様、そして奥様
の心あたたかいおもてなしにまことに申し訳ありませんでした。
 さて、私の叔母の○○の病気平癒ということでご祈祷をお願いしておりましたが、
昨年の十二月一日他界いたしました。病気が病気だけに進行も早く、家族の見守る
中ねむる様にして逝ってしまいました。ようやくこのごろ百ヶ日を過ぎ、家族をはじめ
私達も心が落ち着いてきた様です。心をこめてご祈祷をしていただきましたお陰で、
一日も長く家族のもとに居る事が出来たと私達は心から感謝する次第です。そしてまた、
何よりも○○本人がありがたいと思っていることでしょう。
 本来ならばお礼のために直接お参りさせて頂きまして、ごあいさつするのが筋ですが、
今はまだ行けそうにもありません。もっと早くご報告しなければなりませんでしたのに
遅くなりまして申し訳ありません。勝手なお願いで心苦しいですが、住職様にお願いが
あります。このたびの○○のこと、ご本尊様によろしくお伝え頂けませんでしょうか。
まことに申し訳ありませんが、どうぞよろしくお願いいたします。
 日中はずいぶん暖かくなりましたが、朝夕はまだ冷たいですね。どうぞお体を大事に
お元気でお過ごし下さいます様に。奥様にもどうぞよろしくお伝え下さいませ。  かしこ
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           毎日新聞に入選!
            『かなくら山報』第104号 2003/03/07

 前号で、昨年十一月十二日に朝来郡生野町の俳句会の皆さんが当山にご参拝に
なったことは、その俳句数首と共にお知らせいたしましたが、そのときに来山された
安保力さんの句が毎日新聞に入選したとのこと。次は昨年末にいただいた御礼の
はがきの一節です。
 (前略)
 その節は、護摩堂のお話や本堂での、結界を越えてのご説明また庫裏での手厚
いおもてなし誠にありがとうございました。先日の句会ではこの度の吟行の話で盛り
上がりました。有意義な一日であった事を皆で喜びました。護摩や、お庭の借景の
句もたくさんでました。私事ですが、毎日新聞の兵庫文芸欄に投句しておりました、
本堂の十二神将の句が、嬉しく入選しましたので報告します。
「底冷えや十二神将怒り顔」でした。お礼申します。どうぞ良いお年をお迎え下さい。
奥様に感謝しています。
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      順拝によせて
    『かなくら山報』第103号 2003/01/01

            的場 神崎こんめ
○順拝の四国遍路の旅に来て
  父母に孝養なせる思いす
○順拝の仰ぐ石きざその果てに
  父母が手招きするかと思う
○母の夢親子三人の遍路旅 
  果たされざるを吾に遺せり
○高齢の母に宿りし吾が命 
  兄逝きまししむかわり生まる
○二十日から二十一日精進の
  母の料理も大師尊ぶ

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