かなくら文芸1997〜2000

「かなくら文芸」は、「かなくら山報」誌の文芸欄で、檀信徒の
方々から寄せられた短歌、俳句、川柳などを編集したものです。

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1997年

平成 9

1月

2月

3月

             

1998年

平成10

12月

       
2000年 平成12 3月                  

山報第64号 1997/01/01 

 

大師信仰の集いにて

圭三

本堂でどじょう浮かれる参与会     

 

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山報第65号 1997/02/10 

指折りつもうふた月もひと月と
 待ちに待ちたる巡拝せまる

K・K

いつの世も旅は道づれ世はなさけ
 よき道づれの同行二人

K・K

霊場の道後温泉桂浜
 観光かねるこれも順拝         

K・K

順拝に新しき顔ぶれまじる
笑いの声が想像できる

K・K

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山報第66号 1997/03/05 

 

順拝 旅のつれづれ

K・K

ふる里の雪の知らせを聞きながら
 南国土佐の霊場めぐる         

 

桂浜波おだやかにうち寄せる
 住職囲みシャッター切る人     

 

順拝の黒い僧衣を目標に
 地の果てまでも足摺岬

 

再会の龍馬の像を仰ぎ見る
 似通う人の夢追う枕

 

遍路旅同じお釜の飯を食べ
 枕ならべし三泊四日

 

土産物孫に嫁にと買いあさり
 バスは満載店は品切れ

 

三櫛半髪の乱れも布かぶり
 四国なりゃこそ遍路様々

 
     
 

四国順拝

みち子

身を案じ迷いまよいて順拝の
 友の情けが心にしみる

 

登りつく一歩一歩踏みしめて
 同行二人の鈴の音と

 

有りがたき経御詠歌のりんりんと
 ひびきわたりて心清しき

 

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山報第80号 1998/12/03 

 

書写山円教寺

一主婦

巡礼に旅立たれし日飛べぬ鳥
 はぐれて一羽書写山に居り

 

参道で袖触れし人は幾年も
 付き合いあげた友のごときに     

 

「はるばると」と御詠歌読めぬ
 老女も心経ばかりは先達をする

 

東男人ジンズ姿でかろやかに
 今夜は京の宿坊とやら

 

鐘つきて余韻に遊ぶ女人ありき
 待つ若者に綱をゆずらず

 

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山報第88号 2000/03/21 

 

金蔵寺彼岸会

一主婦

参道の人震える足下に
 蕗の薹は満遍の笑み

 

あま酒の接待うれしく温もりて
 大護摩場への足は弾めり     

 

茶髪行者さん凛々しくて
 立ち振る舞いに感動おぼゆ

 

幼き日友と戯れし境内で
 過ぎし日数を指折り数う

 

地蔵さんに書かれし友の名を読めば
 お下げのままの顔浮かびくる

 
ありがたき風呂敷護摩の温もりを
 余韻に持ちつつ下山するなり
 

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