ブレーキパッドとフルードを交換する |
タイヤを物色しに行ったついでに、ブレーキパッドとブレーキフルードを買ってきた。
なにしろ、ものすごい色になってたブレーキフルード。
交換しなくても、まぁブレーキは動くが、水も入ってるし、危険きわまりないです。
ということで、交換と相成りました。 |
|
|
@ブレーキパッドをはずします |
はずし方は、あえて写真を撮るまでもないかと思ったので、撮らずに手順だけ書きます。
1)キャリパーカバーをマイナスドライバなどを使ってはずす。
2)クリップをラジオペンチなどではずす。
3)パッドピンを抜く。(ヘキサレンチが必要)
パッドピンを抜いてしまうと、板バネ状の「パッドサポート」がブッ飛んでいきます。 手やキャリパーカバーなどを使って、飛び出しを防ぎましょう・・・。 ちなみにKATAHOは1つ飛ばしてしまい、周囲を探し回りました。
※パッドサポートは、年式によってずいぶん形状が違うようです。同じFZRでも、かなり違うようなので、はずしたときの向きや形などをしっかり覚えておいてください。
後は、取り外しと逆の手順でパッドを挿入するのですが、当然新品パッドの方が肉厚があるため、そのままでは入りません。(下図参照) |

ピストンを押し戻すと、ブリーザーパイプから余分なフルードが抜けてきます。
当然、ブレーキマスターの油面も上昇します。あふれないように注意。
なお、今回はブレーキフルードも全交換しますので、パッド交換とフルード交換を同時に進めたいと思います。 |
|
ブレーキパッドの交換 |
 |
@キャリパーのブリードスクリュキャップ
(ゴム製)をはずし・・・
A直径3-4mmのビニールチューブを、
ブリードスクリュに取り付けます。
|
ビニールチューブは、何でもOKです。
KATAHOは、ペットショップで売っていた金魚用のエアチューブ(2mで130円)を使いました。
・・・別に問題ないっすよ。
チューブの先には、必ずペットボトルやトレイなどで、抜いたブレーキフルードを溜めましょう。
ちなみにブリードスクリュのサイズは8mmです。
8mmのメガネレンチがあれば、一番作業がはかどります。
KATAHOはないので、普通の(しかも車載工具の)六角レンチです。 |
ブリーザーパイプを取り付けた状態の全景。
実はこの後、右側のキャリパーにもブリーザーパイプを取り付けて、2本のパイプがペットボトルにつながった状態になります。 |
 |
 |
パッドは、そのまま車体後ろ方向へ抜き取れば、はずれます。
手でやるのは、けっこうしんどいので、細めのヘキサゴンレンチや先曲がりラジオペンチを使ったりして、抜き取ります。
余裕があれば、この後キャリパーごと取り外して、ピストンをはずしてオーバーホールするのがベストです。
KATAHOはそこまでやるつもりはなかったので、ブレーキクリーナーで清掃するだけにしています。 |
@8ミリのレンチを使って、ブリードスクリュを少し緩める。
Aピストンを押し戻し、ディスクとの隙間を広げる。
B新しいパッドを取り付ける。
ピストンが押し戻され、新しいブレーキパッドが入る隙間ができたら、ピストンとの接触部分にブレーキグリスを薄く塗りつけた新しいパッドを挿入します。
グリスを塗らないと、鳴きがひどいっす(経験済み)。
C取り外しと逆の手順で各部品を組み付ける。 |
|
ブレーキフルードの交換 |
@フロントマスターのフタをはずす。
<注意>
単なるパッド交換の時は、必ずダイヤフラムは付けておくように。今回は、フルードも全交換するので、ダイヤフラムごとはずしています。
|
 |
 |
Aブレーキレバーを、ゆっくり、何度も引く。
こうすると、ブリードスクリュに取り付けたパイプを伝って、フルードが出てきます。
Bある程度、マスターからフルードが抜けたら、新しいフルードを注ぎ足す。
<注意>
このとき、絶対に、フルードを切らさないように!
切らしてしまうと、ブレーキラインにエアが混入して、後でエア抜きするときに苦労します。一度フルードを切らしてしまうと完全にエアを抜くには、30分以上・・・
地道かつ手がつりそうな作業です。
|
Cチューブを通る液体が、きれいな色(新品の色)になるまで、何度も繰り返します。
出てくるフルードの色がきれいになったら、交換完了です。
案ずるより産むが易し、想像よりはるかに簡単です。フルードさえ切らさなければね・・・。
最後に、ブレーキレバーを一杯まで握り、その状態を保持したまま、ブリードスクリュを閉めます。一人でやるのは、けっこう大変なので、誰かと一緒にやるのがベスト。一人でやるときは、ゴムバンドなどでレバーを一杯に握った状態に固定すると簡単です。
ちなみにこれは、レバーを握っていないときには、パッドとディスクが接していない、というまったくもって当たり前の状態を作り出すためのものです。
この作業をやらないと、パッドが常にディスクに接している状態になります。
常にブレーキをかけているようなもんですし、加熱して効きが悪くなります。 |
|
リヤブレーキのパッド&フルード交換 |
リヤブレーキも、基本的には、フロントとやることは同じですので、あえて写真も説明も省きます。 |
|
忘れちゃならねえエア抜き。 |
ここまでの作業を正しくやっていれば、ほとんどエア抜きの必要はないくらいです。
あえて手順を書くと・・・
@フロント・リヤとも、ダイヤフラムをはずします。
Aブレーキレバーおよびブレーキペダルを、ゆっくりと動かします。
Bマスターにぷくぷくと細かい泡が出てくるようなら、エアが混入してます。泡が出なくなるまで、根気よくこの作業を続けましょう。
※なぜ、この作業をすると、エアが抜けるのか、というと、ブレーキのラインというものは、通常完全に密閉されていて、外に出る場所がない。
でも、ブレーキペダルやレバーを動かすと、密閉空間内をフルードは動きます。
そしてピストンが押されて、ブレーキがかかるわけですな。
で、もし、ブレーキラインの中に空気があれば、空気は気泡という形で存在します。
気泡は風船のようなものなので、ある程度までは圧縮されますが、圧縮の限界を超えると、元の体積に戻ろうとする。
そうすると、外に出ようとして、より圧力の少ない方、つまり口が開いているマスターの方へ逃げてくるわけです。
これが、泡の正体。・・・わかるかな?
完全にエアが抜けたら、ダイヤフラム、マスターカバーの順に取り付け、作業は完了です。
|
 |
|