平成14年7月13日
ブレーキパッドとフルードを交換しよう・・・これで通勤できるぞ
ブレーキパッドとフルードを交換する
タイヤを物色しに行ったついでに、ブレーキパッドとブレーキフルードを買ってきた。
なにしろ、ものすごい色になってたブレーキフルード。
交換しなくても、まぁブレーキは動くが、水も入ってるし、危険きわまりないです。
ということで、交換と相成りました。
@ブレーキパッドをはずします
 はずし方は、あえて写真を撮るまでもないかと思ったので、撮らずに手順だけ書きます。

1)キャリパーカバーをマイナスドライバなどを使ってはずす。

2)クリップをラジオペンチなどではずす。

3)パッドピンを抜く。(ヘキサレンチが必要)

パッドピンを抜いてしまうと、板バネ状の「パッドサポート」がブッ飛んでいきます。
手やキャリパーカバーなどを使って、飛び出しを防ぎましょう・・・。
ちなみにKATAHOは1つ飛ばしてしまい、周囲を探し回りました。

※パッドサポートは、年式によってずいぶん形状が違うようです。同じFZRでも、かなり違うようなので、はずしたときの向きや形などをしっかり覚えておいてください。

後は、取り外しと逆の手順でパッドを挿入するのですが、当然新品パッドの方が肉厚があるため、そのままでは入りません。(下図参照)
       

ピストンを押し戻すと、ブリーザーパイプから余分なフルードが抜けてきます。
当然、ブレーキマスターの油面も上昇します。あふれないように注意。

なお、今回はブレーキフルードも全交換しますので、パッド交換とフルード交換を同時に進めたいと思います。
 
ブレーキパッドの交換
@キャリパーのブリードスクリュキャップ
 (ゴム製)をはずし・・・
A直径3-4mmのビニールチューブを、
 ブリードスクリュに取り付けます。

  ビニールチューブは、何でもOKです。
  KATAHOは、ペットショップで売っていた金魚用のエアチューブ(2mで130円)を使いました。
  ・・・別に問題ないっすよ。
  チューブの先には、必ずペットボトルやトレイなどで、抜いたブレーキフルードを溜めましょう。

  ちなみにブリードスクリュのサイズは8mmです。
  8mmのメガネレンチがあれば、一番作業がはかどります。
  KATAHOはないので、普通の(しかも車載工具の)六角レンチです。
ブリーザーパイプを取り付けた状態の全景。
実はこの後、右側のキャリパーにもブリーザーパイプを取り付けて、2本のパイプがペットボトルにつながった状態になります。
パッドは、そのまま車体後ろ方向へ抜き取れば、はずれます。
手でやるのは、けっこうしんどいので、細めのヘキサゴンレンチや先曲がりラジオペンチを使ったりして、抜き取ります。

余裕があれば、この後キャリパーごと取り外して、ピストンをはずしてオーバーホールするのがベストです。

KATAHOはそこまでやるつもりはなかったので、ブレーキクリーナーで清掃するだけにしています。
@8ミリのレンチを使って、ブリードスクリュを少し緩める。
Aピストンを押し戻し、ディスクとの隙間を広げる。

B新しいパッドを取り付ける。
  ピストンが押し戻され、新しいブレーキパッドが入る隙間ができたら、ピストンとの接触部分にブレーキグリスを薄く塗りつけた新しいパッドを挿入します。
グリスを塗らないと、鳴きがひどいっす(経験済み)。 

C取り外しと逆の手順で各部品を組み付ける。
ブレーキフルードの交換
@フロントマスターのフタをはずす。

<注意>
単なるパッド交換の時は、必ずダイヤフラムは付けておくように。今回は、フルードも全交換するので、ダイヤフラムごとはずしています。
Aブレーキレバーを、ゆっくり、何度も引く。
こうすると、ブリードスクリュに取り付けたパイプを伝って、フルードが出てきます。

Bある程度、マスターからフルードが抜けたら、新しいフルードを注ぎ足す。

<注意>
このとき、絶対に、フルードを切らさないように!
切らしてしまうと、ブレーキラインにエアが混入して、後でエア抜きするときに苦労します。一度フルードを切らしてしまうと完全にエアを抜くには、30分以上・・・
地道かつ手がつりそうな作業です。

Cチューブを通る液体が、きれいな色(新品の色)になるまで、何度も繰り返します。
出てくるフルードの色がきれいになったら、交換完了です。

案ずるより産むが易し、想像よりはるかに簡単です。フルードさえ切らさなければね・・・。

最後に、ブレーキレバーを一杯まで握り、その状態を保持したまま、ブリードスクリュを閉めます。一人でやるのは、けっこう大変なので、誰かと一緒にやるのがベスト。一人でやるときは、ゴムバンドなどでレバーを一杯に握った状態に固定すると簡単です。

ちなみにこれは、レバーを握っていないときには、パッドとディスクが接していない、というまったくもって当たり前の状態を作り出すためのものです。
この作業をやらないと、パッドが常にディスクに接している状態になります。
常にブレーキをかけているようなもんですし、加熱して効きが悪くなります。
 
リヤブレーキのパッド&フルード交換
リヤブレーキも、基本的には、フロントとやることは同じですので、あえて写真も説明も省きます。
 
忘れちゃならねえエア抜き。
ここまでの作業を正しくやっていれば、ほとんどエア抜きの必要はないくらいです。
あえて手順を書くと・・・

@フロント・リヤとも、ダイヤフラムをはずします。

Aブレーキレバーおよびブレーキペダルを、ゆっくりと動かします。

Bマスターにぷくぷくと細かい泡が出てくるようなら、エアが混入してます。泡が出なくなるまで、根気よくこの作業を続けましょう。

※なぜ、この作業をすると、エアが抜けるのか、というと、ブレーキのラインというものは、通常完全に密閉されていて、外に出る場所がない。
でも、ブレーキペダルやレバーを動かすと、密閉空間内をフルードは動きます。
そしてピストンが押されて、ブレーキがかかるわけですな。

で、もし、ブレーキラインの中に空気があれば、空気は気泡という形で存在します。
気泡は風船のようなものなので、ある程度までは圧縮されますが、圧縮の限界を超えると、元の体積に戻ろうとする。
そうすると、外に出ようとして、より圧力の少ない方、つまり口が開いているマスターの方へ逃げてくるわけです。
これが、泡の正体。・・・わかるかな?

完全にエアが抜けたら、ダイヤフラム、マスターカバーの順に取り付け、作業は完了です。