動き出した想い
(side 英二)
大石が俺の頭をなでてる。
その手が暖かくて気持ちいい。
同じ一年なのにどうしてかな?
大石の手がすごく大きく感じる・・・
さっきまで竹本達の事を思い出して、あんなにイライラして悔しいと思ってたのに
今はどうでもいい感じ・・・
なんか不思議だ。
「大石・・・」
「うん?」
〈ドキン・・・〉
大石になにか話さなきゃと思って、名前を呼んでみたんだけど
あまりに優しい笑顔を向けられて言葉に詰まってしまった。
どうしょう・・・恥ずかしい・・・
顔も絶対赤くなってる・・・
なんだよホント俺どうしちゃったんだろ?
心が締め付けられてるみたいでくるしいよ・・・
だけど・・なんていうかイヤじゃないな・・・
むしろずっとこのまま一緒に居たいって思うのは変なのかな?
大石・・・
〈〈 静かな保健室で俺の中の何かが動き始めたような気がした 〉〉
END
最後までお付き合いありがと。
そのままですが、大石と英二が自分の中の恋心に気付き始めた話でした。
なのでアレというのは、恋心という事で・・・。