この講座について
この講座は、EcelVBAを使って、会社の売上げなどのデータを集計したり
分析したりする方法を説明します。
巷には、EcelVBAを解説した書物やWEBサイトが数多く見受けられます。
しかし、プログラムの専門教育を受けていない人にとっては、これらを独学で習得するには敷居が高いようです。
そこで、ごく具体的な例を用いてEcelVBAのプログラムを習得しようというのが、
この講座の目的です。
EcelVBAをまったく知らない人を対象にして、講座を進めていくのはかなり
無謀な試みですが、どこにでもあるような事例を用いることによって、受講される皆さんが興味を持たれれば、
EcelVBAの習得も夢ではないと思います。
※ この講座で使用したExcelのバージョンは、2000です。バージョン2003まではほぼ同じ画面ですが、
バージョン2007以降では、画面の構成が大きく異なります。
ExcelVBAとは
ExcelVBAは、Microsoft Excelに付属しているプログラム開発ツールです。
(「VBA」は、
Visual Basic for Applicationの略です。)
Microsoft Excelは、表計算ソフトと呼ばれるアプリケーションソフトです。
行と列からなる表形式のシートを用いて、セルと呼ばれる個々の場所にデータや式を入力することにより、
さまざまな計算処理を行うことができます。
式の使い方によってはかなり高度な処理が可能になりますが、このようなレベルに到達するには相当な時間
と労力を必要とします。
また、作成したExcelファイルは、高度な処理をすればするほど、後々の維持管理が困難になります。
そのExcelファイルを作成した当人でさえ、どこにどのような式を入力しているかを追っていくのが大変です。
ましてや他人が見てもほとんど理解できません。
ExcelVBAは、セルに入力する式の代わりにプログラムを記述してこれを実行
することにより、上記のExcelの高度な処理が実現できるツールです。
もちろん、ExcelVBAの習得も一般的なExcelの習得と同じくらいの努力が必要です。
しかし、習得できれば、一般的なExcelの操作よりもはるかに容易に高度な計算処理を行うことができるようになります。
なにより大きなメリットは、一度作成したプログラムの維持管理が容易で、作った当人以外の人にも変更ができるということです。同じ苦労して習得するのであれば、ExcelVBAを習得したほうが一般的なExcelの習得よりも皆さんの仕事に役立つことは確実です。
受講の前提条件
この講座は、高度なExcel操作に替えてExcelVBAを習得するためのものです。そうは言っても、 受講される方は、基本的なExcelの操作方法を習得している必要があります。Excelについてまったく知らないという方は、 この講座を受講される前に、Excelの基礎知識を学んでください。
※ 書店のコンピュータ関連コーナーにExcelの入門書が多数置いてありますので、ご自分の目で内容を確認して
購入されることをおすすめします。
また、インターネットでキーワード「Excel講座」で検索すると、たくさんのWEBサイトがヒットします。これらのサイトを
受講するのも一つの方法です。
目次
- 第1回 会社の売上げを集計する@具体例
- 「北大阪食品販売」という会社を例にあげ、各店舗の売上げを品目別に集計します。
- 第2回 会社の売上げを集計するA手作業
- 店舗ごとの日々の売上げをExcelの一般的な操作によって集計します。
- 第3回 会社の売上げを集計するBExcelVBAその1
- Excelの手作業に替えて、ExcelVBAで日々の売上げを自動集計するプログラムを実際に試してみます。
- 第4回 会社の売上げを集計するCExcelVBAその2
- この回から、ExcelVBAを用いたプログラムの作成手順を説明して行きます。
- 第5回 会社の売上げを集計するDExcelVBAその3
- Visual Basic エディタで記述するプログラムコードについて説明します。
- 第6回 会社の売上げを集計するEExcelVBAその4
- Excelシートのセルの操作やデータの処理について詳しく説明します。
- 第7回 会社の売上げを集計するFExcelVBAその5
- プログラムによる処理の繰り返しについて詳しく説明します。
- 第8回 会社の売上げを集計するGExcelVBAその6
- シートのセルの表示設定(セルの結合、罫線、背景色など)をプログラムで行う方法を説明します。
- 最終回 会社の売上げを集計するHExcelVBAその7
- 店舗別のシートに記録された日々の売上金額を品目別に集計して、「月間店別売上集計」シート上に集計金額を表示します。