*倉敷さんから頂戴した「Q&A」のお答えを、
 倶楽部のみなさんへのメッセージとして紹介させていただきます。
 これを読めば、倉敷さんの実況に臨む姿勢などがとてもよくわかると思います。



> DAVID KEANEさんからの質問。 
> 「ぼくらのニッポン」というフレ−ズが気にかかっています。
> こういうフレ−ズって意外に使われないんですよね。
> 騒ぐだけの実況よりもこういう一言で、
> 倉敷さんは日本を応援しているんだなと思いました。
> このフレ−ズを考えた理由を聞かせてください。
>
> ということなんですが、いっしょに応援しようという気持ちを
> 素直に言葉にしたらこうなった、のではないかな?・・・などと、
> わたしは思っておりますが、他にも何か考えたフレーズはありますか?
> また、あらかじめ原稿を書くなどして用意したフレーズとかはありますか?
> それから、今回のW杯の試合の中で最も印象に残った試合は何ですか?
> (ってなことも、あわせて聞いてみたりして・・・)



 (自身のHPでも少し触れていますが)
 今回は「ぼくたちの」という言い方に変えていますが
 「ぼくらの」というフレーズはコンフェデレーションカップから
 使っています。

 「私達の」というフレーズでは少し距離を感じてしまうし、
 少しだけ年齢が追い付かない気がします。
 NHKの山本さんだとぴったりはまるのですが
 まだぼくが使う言葉としては
 ぼく自身が品格とか威厳にかけて見合わないということなのでしょう。

 これまでのW杯を中継した各国の実況者たちは
 いつも自分達の代表に親しい表現方法で接してきました。
 時には厳しく、愛情を持って。
 代表はその国自体であり、
 国の情熱や感情を共有する場なのだと感じさせてくれました。

 つまりシュートを打つのもゴールを守るのも
 ある意味ではぼくたち自身なわけです。
 NHKの山本さんはジョホールバルの戦いに臨む代表を
 「わたしたち自身です」と表現しました。

 代表を語る実況者達のスタンダードな感覚はすべて同じポジションにあり
 ぼく自身の等身大の表現が「ぼくたちの日本代表」というわけです。

 他に考えたフレーズは再放送では流れない部分で
 使ったと思います。
 それは照れくさいからです(あはは、なら使うなっつ〜の)
 中原中也とか、実は事前に雅びな日本語をピックアップして
 みましたが状況とシンクロしないのでやめました。
 木に竹を、って感じになりそうでしたから。

 特に始めの数試合はいろいろと原稿も用意したのですが
 決勝リーグからはなるべく感性をふわふわ漂わせて
 何が心に浮かんでくるのかを楽しんでいました。
 もっともスペインの敗戦の時はダメージが大きくて
 直前まで真っ白でした。
 無心といえば無心かな(笑)


 今、サンダーバードのDVDとスターウオーズの
 ボトルキャップに夢中な 倉敷 保雄でした。

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