野辺山の家

長野県中部に位置する山塊、八ヶ岳。その南麓、野辺山(標高1400m)に建てられた仕事場を兼ねたセカンドハウスです。野辺山は標高が高く涼しい反面、厳冬期は氷点下20度になることもある地域。その中へ、建物を設計するにあたって、最も考慮したことは、“八ヶ岳おろし”とよばれる冷たい北西風。その風を逃がしながらも南側に回り込まないように建物プランを「く」の字形としました。火が消えないように手のひらで囲むのと似ているかもしれません。建物仕様については、断熱性・気密性もさることながら、重要なのが窓枠とガラスと考え、すべての開口部にアルゴンガスの入った3重ガラスを採用し、外気-20°、室温25度でも結露することなく、刻々と変化する雪景色をクリアに見ることができます。