六甲山縦走路/高取山

高取山頂にある高取神社が縦走路一日目(全行程1/6)の終点となりました。悠然と神戸の街と向き合う鳥居は、なかなかのものです。淡路や明石海峡を望みながら尾根を歩き、須磨アルプスの名勝「馬の背」を含んだ今日の行程は楽しく、すれ違う登山者と交わす挨拶によって清々しい気分になりました。と同時に、高取神社で、私たちに話しかけてきた人の言葉、―自分の住んでいる復興住宅が墓標に見えた ―、には重いものを感じました。震災後「もう」ではなく「まだ」11年で、私が素晴らしいと思って眺めていた神戸の景色が、その方にとって、1995年1月17日のままなのかもしれません。10階建以上あるでしょうか、高取の復興住宅が見えます。その向こうの海上には開港間近の神戸空港が見えました。

2006年02月19日