土地、決まる。

2月初めから、土地探しのお手伝いをしていました。通常、設計者が家づくりに加わるのは、土地が決まってからですが、今回は早い段階から参加させて頂きました。このようなタイミングで設計者が入る利点は、いわゆる”ほりだしもの”を発見することではないかと思います。ただし、ほりだしものには、一癖も二癖もあります。今回、決まった土地は3癖もある。敷地面積39.83�(12坪)の狭小地。建ぺい率は60%なので実質の建物の大きさは7.2坪で、畳換算で14帖。しかも、南北が道路なので、道路斜線という高さ制限を両面から受けます。
現在建っている古家と道路の僅かな隙間から、屋根より高く葉形が美しい常緑樹、そして、八朔でしょうか、立派な果実を幾つもぶら下げる樹木が立派に育っている。どうやら、狭くても空気は動いているようです。日が差し込んでいるようです。そんな土地に5人家族が暮らす新たな家の設計が始まりました。

2007年03月25日