焼岳へ①

上高地に向かう安房トンネルを抜け、すぐ左折すると、安房峠へ登る急カーブが連続します。焼岳への登山口(新中の湯)は、その途中、10号カーブを越えたところにありました。東海北陸道から飛騨高山を経て、この登山口に着いたのは、AM4:00。すでに車が10台程止まっており、各々車内で、夜明けを待っているようでした。途中、乗鞍スカイラインが積雪の為、通行止表示。星空の下、駐車スペースから遠くに見える穂高連峰も冠雪しています。先日の低気圧による積雪のようです。2時間程、仮眠。星たちに代って、奥穂高の先が、朝日を受けて輝きだすと、駐車してある車のドアが開き始めました。登山者が準備を始めたようです。
焼岳は北アルプス唯一の活火山で、大正4年に噴火し、その地すべりによって、梓川をせき止め、上高地の代表的風景である、立ち枯れた木がポツポツ立つ大正池を創ってくれた山です。昨年から始めたこのブログは、大正池越しの焼岳から始めました。さて、登山道。その行程は、足元がぬかるんだ箇所がいたるところにあって、靴もズボン裾もドロドロ。ぬかるみには丸太が置かれてあるのですが滑るので使わず。汚れるのが嫌な人は、スパッツを用意しましょう。1時間半程で、そんな樹林帯を抜けると、噴煙の上がる頂きが見え始め、背後には順光によって、真っ青な空が広がり、ナナカマドやダケカンバも完全に色づき、冠雪した穂高との対比に感動!顔がホコロブ、ホコロブ。ワタシと同じように三脚撮影をしていた人に「いやぁ〜、最高ですね」と話しかけると、その方の顔も満面ホコロンでいました。撮影ばかりして、なかなか先に進まない。イカンイカンと、大きな石がゴロゴロする中をジグザグに登っていき、南峰と北峰の鞍部を目指す。最高点の南峰2455mは立ち入り禁止なので、南峰北峰の中間にある溶岩ドーム2444mに登頂します。だんだん硫黄臭が濃くなってきました。この天気だと、山頂から槍ヶ岳が、はっきり見えそうです。(つづく)

2006年10月17日