トップバンドへの挑戦

いつか挑戦しようと考えていたトップバンドへのきっかけは、自己紹介欄で書いたように偶然の産物でした。あの時、KH6と交信できなかったら やっぱ無理か で終わったことでしょう。しかし、交信できてしまったのは本当に悪魔の誘惑、悪戦苦闘へのプロローグでした。
160mでの苦労といえばアンテナとBCのクロモジと雑音、各種インターフェアを どう処理するかです。

アンテナのやりくり算段

私の住まいは古い住宅団地にあり、敷地の関係でタワーの高いものは立てられず、16mタワー1本です。(左の写真参照/160mANTは細すぎて写ってない)

160mのドロッパー(スローパーと言えるような傾斜ではない)はT3-3VXの取り付け場所から左下へ急降下しています。残りは敷地の端を支柱に沿って約20mを折り曲げ、軒下で終端、タワー長を含めて全長50m弱です。給電は給電端にCMFを入れて直列給電、VSWRは1.4に収まっています。

200wはQRPだそうです。Hi

従って私のライセンスは未だに200wです。80mだけでも500wにしようかと考えましたがCD78Jrのコイルを見て止めました。定格では保証されていますからSWRが低ければ大丈夫ですが、操作ミスでアウトになると困りますし精神的にもよくありません。
この話を某有名DXerにしたところ 『うーん QRPで届くかなあ』 と云われてしまいました。その場は笑って終わりましたが 腹のなかで『ほな 届かしたろやないか』。これがいかんのですなぁ。持って生まれた損な性分です。これで止めたくても止められなくなりました。

雑音との戦い(受信機漁りの始まり)

啖呵を切ったのは良かったのですが いざ本番となった時、一番最初にぶつかったのが受信時の雑音でした。器械は756PROIIだったのですが9khz間隔で並ぶBCのごちゃごちゃ放送とS8を超すジャアジャア雑音でバンドが埋め尽くされていました。ATTを18db入れて聴くと只でさえ弱い信号が、一段と弱くなりAGCをOFFにして聴かないと判りません。そこへ強力な電波がくるとAGC−OFFの受信機は悲鳴を上げてブロック状態、手におえません。

受信部の問題ではないかと考えた結果、拝借したり、買ったりして聴いて見た中古の業務用受信機はワトキンス、JRC、アンリツ、フルノ、R390A、小林無線、などなどですが、いずれも決め手になりませんでした。今 思えば無駄な努力ですが当時は真剣そのもの、入力へ自作のBCカットフィルタを入れてみたりして、か細い信号を聴いていました。いま同じ756PROIIで聴いても9khz置きのクロモジはありますが、なぜか昔のようなことにはなりません。やはり、入り口のアンテナが問題だったのでしょう。

アンテナの遍歴

なにしろタワー1本では工夫の仕様がなく、履歴書はたった3行で終わるほどのものです。始めてから4年ほどはタワーの先から電線を引き下ろしただけの 『タワードライブ』 でした。従って電圧給電の上にアンテナ全体が共振していないので簡単にVCだけでは給電が出来ず自作のチューナーで強制給電していたのですが、どうも雑音の原因はここにあったのでしょうねぇ。電波が飛ばないのは仕方ないとしても受信だけでもと別にループを作って聞いてみたりもしましたが殆ど改善されないままでした。聴いた話ではアンテナ同士の結合で垂直アンテナは雑音をばらまくそうですが、そんなことも知らずに作ったり壊したり落胆したりの連続でした。Hi

途中でスローパーもどきもテストしたのですが、アンテナの動作を理解しないまま闇雲に本に書いてあった長さの電線でのテストでは満足な結果になるはずがありません。滋賀のOMから 『MMANAでいいから勉強して使ったら』 と言われたのがきっかけで70の手習いを始めました。

そして履歴書の2行目に登場するのはタワーから敷地の一番端まで電線を斜めに引き、まだ余るので敷地の周りを半周する全長43m逆エルアンテナでした。お向かいの旦那から 『それ からす対策でっか』 と冷やかされる始末です。しかし、このアンテナは飛びませんでしたが私にとっては革命的なものでした。当然1/4波長ですから電流給電、そして始めてタワーと縁切りしたせいか受信機から出る雑音がなぜか少なくなりました。飛ばなかったのは別項に書いた接地がよくなかったせいでしょう。

そして、3行目がタワーを利用した全長50mのドロッパーアンテナ(タワードライブ)です。CPU診断では補助電線が36m必要と出ましたので38mぐらいから調整を始め、SWR=1.4になったのが34mでした。このアンテナで2年間やりましたが直ぐに行き詰まりが来て、昨年末からのアース改良と繋がっていきます。もし、160mM-Vが成功しなかったらこの 『GNドロッパー』 が最終モデル確実です。

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インターフェア

お定まりの電話障害、悪名高きハウディ**、ピンポンパンの登場です。私の近所3軒にまだ生息していました。50wでも夜中に元気でピンポンなのでNTTを呼んでコイル挿入対策をしましたが200wが限度。
なにしろ配線が裸同然の平行電線で地上を這っているのでシールドタイプに交換してもあまり効果が無く、しかも親機は家庭内交換機の役目まで果たしているので本体交換も出来ません。かくて500wは夢と消えました。