設置から調整まで
構成部品を作るのは難しいことは何もありません。ただ、コイルのサポートに多少工夫が必要なだけです。組み上げも地上ではすぐにできますが、同軸ケーブルの引き回しが少々大変です。
設置場所は当局ではタワーの上しか高い場所がないので、クランクアップタワーの最上段(たった16m)側面に取り付けました。グラスファイバのポールが1mぐらいつないでありますからコイルの下では17mぐらいです。出来ればマストの先端に取り付けたかったのですが。
同軸の引きおろしは30°ぐらいの急傾斜で15mを、残りは狭い庭の中を高さ3mで這いまわっています。引き下ろしの15m部分は風でかなり揺れますがカウンターポイズの役目をするのでタワーにくくりつけるのは止めました。
調整作業
最初、全部つないでMFJ259BによるSWRチェックをしましたが、SWRが全く下がりません。80mの時はすんなりOKだったので、ちょっとショックです。とにかく同調点が高い方には行っていないと考えてエレメントを短縮することにしましたが、10cm、20センチと短縮してもまだ同調点が見つかりません。タワーの上り下りとアップダウンで草臥れはてた時、1760KhzでSWRが4.1になりました。日が暮れてきたので最後は翌日に持ち越しです。翌日も数回上り下りを繰り返してやっと1810KhzでSWR2.8。最終エレメントの長さは335センチでした。SWRはこの後もエレメントを縮めてみましたが変化なしで、とりあえずあきらめです
試験運用
近所のOMにご協力頂いて、いつも使っているタワードライブと信号レベルの比較をして頂きました。すると『いつもの信号よりSで一つ悪いけど』というレポートです。いつも聞いている1782Khzの漁業無線もいつもより弱いですが、これは空中状態が一定ではないのでさだかではありません。せめてタワードライブと同じレベルの信号を送り出したいと考えていたので、かなりがっかりしました。同軸の引き回しや水平部の高さを変えてみましたが『全然変化ないけど』という冷たい返事。SWRの改善や効率アップがどうしたら可能かを、これから考えなければならなくなりました。難しい宿題とかなりの疲れを引きずりながら、一応試験運転終了です。
パーツの再点検
なんとか もう少し効率アップをしたいので一応設置したM-Vアンテナを下ろしました。各パーツに問題がなかったか再点検実施です。一番注目しているのはコイルなんですがテスト方法をどうするかも宿題になりました。
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一番上にあがっているのがCD78Jr、左が今回試験的に上げた160mM-V.。下にあるのがWARCの3エレ八木と1200のビームアンテナ。
写真のコメントに給電部とあるが本当は同調コイルの下で17m。
やはり、M-Vアンテナの支持をグラスファイバポールにして長さを2m以上にとりコイルの部分をマストより高くするべきだった。
共振周波数が大幅に低下し、調整に非常に時間を必要とした。最終的に同程度の効率が得られたら再度ここへセッティングをする予定です。