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2009年 Pulse 健康ひょうご21 すこやかな心と体づくりの情報誌

健康QAより

質 問

6歳の女児ですが、わきの下に水イボができています。
お風呂にはいっても大丈夫ですか。うつりますか。
(34歳・女性)


水いぼの正式病名は、伝染性軟属腫です。潜伏期間は約2週間で、16歳に多い伝染性軟属腫ウィルスによる皮膚感染症です。基礎疾患として、アトピー性皮膚炎や乾燥肌等の皮膚のバリア機能に障害があって、直接肌と肌が接触すれば、感染します。

水いぼは、直径15mmの淡紅色で、表面に光沢のある、柔らかい腫瘤です。脇の下や膝などの皮膚がすれ合う所が好発部位です。水いぼを掻き壊すと、白いウイルスがでてきて、皮膚につくと増えます。

ウイルスに対する免疫ができてくるので、約1年で自然に治ることが多いのですが、2年以上続くこともあります。切除治療は必ず必要というわけではありませんが、2〜3年プールには入れない事を考えて、希望されれば切除しています。切除法は、一番確実ですが、痛みをともないます。数が多い場合やいぼが小さくてとりにくい場合には、硝酸銀療法が、痛みもなく適しています。

日常のケアとしては、他の部位に広がらないように、手洗いと爪を短く切って掻き壊さないようにします。プールでは、ビート板を共有しない、直接接触しないようにTシャツを着る、ビニールプール等で別にする等工夫してください。お風呂は温まるとかゆみが増すので、38℃のぬるま湯にするか、シャワーだけにしてください。かゆみ止めの抗ヒスタミン剤内服や入浴後に増えないように消毒も効果的です。とびひと同様、皮膚が健康であれば感染しませんが、アトピー性皮膚炎等皮膚のバリア機能に障害のある人は、感染に注意してください。水いぼが小さくて少ないうちに処置した方が、治療期間が短くなり、またお子さまにも負担が少なくなりますので早めの小児科や皮膚科の受診をお勧めします。


回 答: いそかわキッズクリニック 礒川 利夫