ティファニーの裏ばなし。
ストレートにランプシェードの裏のお話です。
明かりを点けたランプシェードはどれも美しく輝いています。
しかし、作り手にとっては色々と余計なところが気になります。
そこで、ティファニーのシェードの裏側をこっそり覗いてみました。
ちょうど下の縁近く(2〜3ピース上)の、まわりのハンダの線が血管のように盛り上がっているのが見えるでしょうか。
他にも、上へ辿るラインにもあると思います。
これは、実はシェードの形が変形しないように施された補強です。
通常、シェードの縁取りは必ず補強します。シェードのサイズによって直径2o〜6oの真鍮線を使い分けます。
しかし、このティファニーのWISTERIAは縁取りにワイヤーを施したすぐ上に更なる補強をし、また重みに対してシェードの縦横に同様のワイヤーを這わせています。計算された手の込んだ仕事です。
これにより、100年近くも形をとどめられているのです。
「いい仕事してますね〜」とうなずけるでしょう。
この工法は他の多くのティファニーのシェードで見ることが出来ます。
機会があれば、是非裏側も丹念に覗いてみてください。