開発教育

 開発教育は英語の Development Education を日本語に直訳した言葉です。

 

 開発教育は、1960年代に南の開発途上国でのボランティア活動に出かけていた欧米の青年たちによって始められました。最初は、開発途上国への支援を促すための教育という色彩の強いものでしたが、その後、南北問題や貧困、環境破壊といった問題が、先に工業化した国々との関係の中で構造的に起こることを理解し、それらの問題の解決に向けて、一人ひとりが参加し、行動していこうとする教育活動に変化していきました。

 私たちは、これまで経済を優先とした開発をすすめてきた結果、貧富の格差や環境の破壊など、さまざまな問題を引き起こしてきました。これらの問題にとりくむことが、私たちみんなの大きな課題となっています。

 開発教育は、私たちひとりひとりが、開発をめぐるさまざまな問題を理解し、望ましい開発のあり方を考え、共に生きることのできる公正な地球社会づくりに参加することをねらいとした教育活動です。

 そのために、開発教育は次のようなことをめざしています。

 

☆多様性の尊重

 開発を考える上で、人間の尊厳を前提とし、世界の文化の多様性を理解すること。

☆開発問題の現状と原因

 地球社会の各地に見られる貧困や南北格差の現状を知り、その原因を理解すること。

☆地球的諸課題の関連性

 開発をめぐる問題と環境破壊などの地球的諸課題との密接な関連を理解すること。

☆世界と私たちのつながり

 世界のつながりの構造を理解し、開発をめぐる問題と私たち自身との深い関わりに気づくこと。

☆私たちのとりくみ

 開発をめぐる問題を克服するための努力や試みを知り、参加できる能力と態度を養うこと。

【「開発教育協議会」のホームページより】

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