稲木昭子・沖田知子 著
『謎解き「アリス物語』

アリスのお話には、まだまだ一般には知られていない面があります。おまけに、幼いころからことば遊びにたけた数学と論理学の研究者、文理融合型マルチ人間キャロルが、ただナンセンスで面白おかしければよいとすませたとも思われません。ナンセンスと見せかけて、その裏に何か脈々と流れるキャロルのこだわりと遊び心、秩序ある仕掛けがあると思われます。
これから、ことばと論理を種にした遊びを楽しみながら、当たり前が当たり前でない世界の冒険をはじめたいと思います。「この俺様がことばを使うときは、俺様が持たせたいだけの意味であって、それ以上でもそれ以下でもない」と豪語するハンプティ・ダンプティの上を行く、天才キャロルのことばと論理のからくりに挑戦してみましょう。
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