観音峯山V
(標高1347m)
![]() 洞川温泉バス乗り場 07:24 ![]() 観音峰登山口を望む 07:36 ![]() 休憩所にて 08:40 ![]() 観音平に至る自然林 09:05 ![]() 観音平 09:25 ![]() 観音平の眺望 09:26 ![]() 観音峰のピークに向けて 09:59 ![]() 観音峰山頂 10:26 ![]() 落ち葉の絨毯 10:22 ![]() 三ツ塚到着 11:01 ![]() ひときわ鮮やかな紅葉 11:02 ![]() 疎林の尾根道を進む 11:15 ![]() 登山道より紅葉の斜面を望む 11:33 ![]() 法力峠に到着する 11:59 ![]() 下山口から温泉センターへ 13:41 ![]() 小泉川越しに錦繍の斜面を望む 13:55 |
観音峰は雪山、春山に続いて三度目になりますが、秋山の今回はピストンでは物足らず、法力峠まで稜線の縦走を狙います。コースタイム5時間の長い道程です。 予め洞川温泉の下山口に自転車をデポしておいて、登山口に車を停める手もありますが、洞川の温泉センター近くから登山口までバスが出ることを知って、早朝のバス便を利用することに・・・結局は温泉センターで前泊との計画になりました。 前日は2時半頃に出発して、一路309を南下します。到着はもう夕闇が迫った5時頃となりました。温泉センターの村営駐車場は24時間1000円とのこと、車を乗り入れて早速温泉に浸かります。 平日とあって人影は多くはありません。チラホラと見かけた車も温泉が閉まるころにはすっかり姿を消して、残るは我々の一台だけ・・・車内で食事をすませて早々に寝支度にかかります。シュラフと毛布を持参して来ましたが、さてこの山里の寒さは如何なものか?温度計では外気温は4℃とあります。 大体が夜の7時や8時から寝床に入っても早々寝られるものではありませんが、それにしてもやっぱり寒い!寒い寒いと言いながら、それでも10時過ぎには寝入ってしまったでしょうか、寒さに起こされて目を覚ますとすでに4時過ぎ、起きるには些か早すぎる時刻ですが、エンジンをかけて車内を温め、朝食の支度にかかります。 温泉センターから観音峰登山口まではバスでほんの7,8分程度。7時40分にはミタライ渓谷の吊り橋を渡って急登に取り付きます。 平日のこの時間、流石に他に登山者の姿はありません。結局この日は下山口近くになってようやくひと組を見掛けるのみで、我々で独り占めしたような山歩きとなりました。 登山口の標高は740m。標高1090mあたりの休憩所までは殆どが植林帯の中で、薄暗く面白みはありません。斜度が幾分緩んで自然林が目に入り始め、辺りが明るくなってくると、そろそろ休憩所に差し掛かります。ここまでの所要1時間はコースタイム通りでした。 休憩所からはしばらく自然林が続きます。周囲の眺望が開き始めるのもこの辺りから・・・気持ちのよいブナ林を堪能し、やがて再び植林帯を抜けてススキが目に入り始めると、もうそこが観音平です。春には紅花山芍薬とジキタリスが咲き乱れていた台地はすっかりススキに覆われています。 時刻はまだ9時半。朝の食事が早すぎた我々はここでお握りをひとつ。ここから山頂まではまだまだしっかりひと登りが待っています。 観音平発は9時45分。石碑の真後ろに見えるのは前山で、この山をひとつ越えた向こう側にピークはあります。決して楽な道程ではありませんが、そう急な登りでもありません。気持ちの良い疎林の中を進みます。前回は確かこの辺りで中年のパーティがお昼を取っていたっけ?ピークはまだまだ先だったかしら?と思う間もなく標識が目に入ります。山頂です。時刻は10時26分、所要時間は40分ですからコースタイムを15分ほど下回っていることになります。 山頂は眺望も全くなく、長居できる処ではありません。10分程度の休憩を経ていよいよ初めての縦走路に入ります。取り敢えずの目標は三ツ塚。観音峰より40mほど高い標高ですが、アップダウンを繰り返しながら緩やかな稜線を辿ります。 山頂から凡そ25分、コースタイムより10分早く三ツ塚の標識です。早いペースに幾分驚きながら先へ進むと、また10分ほどで改めて三ツ塚の表示です。これは一体どういう分けか?良く分かりませんが、タイムから言ってどうやら後の標識が正しいようです。 三ツ塚から先は、落ち葉で覆われてしまっている所為でしょう、益々トレースが不明瞭になる一方です。かすかに残る登山道の痕跡とテープを頼りに慎重に前進します。 凡そ1時間。最後に急斜面を滑り落ちるように下るとそこが法力峠、稲村岳への登山道との合流点です。時刻は丁度正午。残ったお握りとぜんざいでお昼を取ります。温かいぜんざいの旨いこと!疲れた身体には甘いぜんざいが殊更に美味しく感じられます。それにしても、此処まで全く人の気配がありません。これほど静かな山歩きも珍しいことです。 法力峠から先は緩やかに下るトラバース道です。距離は3キロほどありますが、眺望もなく、植林の中を只々ひたすら下ります。稲村岳もこの地点から2時間のコースタイムですから、このコースであればそれほど恐れるには足らないようです。 登山口に降り立ったのは1時半。出発から丁度6時間ほどになります。先ず先ずのタイムと言えるでしょう。ここから車を停めた温泉センターまでは車道を30分ほど歩くことになりますが、両側には修験者に宿を提供する旅館やとうふ屋などが立ち並ぶ賑やかな集落ですから、退屈はしません。 季節は丁度紅葉シーズン。どうやら沢山のツアーバスが繰りこんで、村落はミタライ渓谷の紅葉目当ての観光客でいっぱいの様相です。3度目の観音登山は好天に恵まれて、先ずは充実した山行きとなりました。 |