
ホッケ山 V
(標高1041m)



|  林道入り口 08:37  林道を歩く 08:47  アラキ峠 9:45  急登にあえぐ 10:09  ようやく視界が開ける 10:42   権現山頂にて 10:46  軌跡とGPSを照合する 11:07   ケルンを積む 11:22  お花を手向けて 11:28  故人の冥福を祈って合掌 11:32  ホッケ山山頂を目指す 11:48  山頂から蓬莱山方向を見る 11:54  山頂にて 12:37  洒落たお店で癒しの珈琲 15:49 | 5月は16日、今年1月の山行で突如帰らぬ人となった山仲間の月命日にお花を抱えてホッケ山に登ります。 総勢7名。ほぼフルメンバーでの追悼登山です。 1月当時には停めることが出来たチェーン装着スペースはこの時期には閉鎖されていて、かろうじて2台が駐車できそうな空地をみつけて車を停めます。 幸い天気には恵まれて、汗ばむような陽気。花折林道を緩やかに登り始めます。 林道出会いからアラキ峠までは、堰堤をいくつか越える沢筋で、まだそれほどの勾配ではありません。 権現から蓬莱山に続くこのルートは雪を求めて入る人が多く、春山では入山者が少ないとばかり思っていましたが、どうしてどうして、結構な数の登山者です。 アラキ峠到着が9時45分。ここから地形図では谷筋が登山路に表示されていますが、どうやら冬ばかりではなく、夏でも尾根筋を直登するルートに変わっているようです。 植林帯の中、見上げるような急勾配が続きます。今年の1月はさほどの積雪でもなかったのですが、何年も前に膝まで雪に埋まりながら登った雪山を思い出します。 喘ぎながら登ること1時間、辺りが自然林に変わって、漸く視界が開けてくると徐々に勾配も緩みます。間もなく権現山の山頂です。 1月の雪山では、雪の中に座り込んでお昼を取った山頂ですが、時刻もまだ11時前、今回は真っ先にしなければならないことがあると先を急ぎます。 権現山から緩やかに稜線を下りながら歩くこと暫し、左前方にホッケのピークが迫ってきます。思いもかけない事態が起こったのはもう少し先、当時の軌跡図とGPSを照合します。 緩やかな曲線を描いていた登山路が直線に変わって、ピークが正面に位置を変えるころ、標高1000m辺りがその場所です。登山路の脇に生い茂る笹をすこしばかり刈り取って、ケルンを積みます。ふた束のお花を添えてお酒とたばこを供えると準備完了です。メンバーが順にケルンの正面にひざまずいて手を合わせ、故人の冥福を祈ります。 立ち上がるとケルンの遥か後方には、新緑に輝く樹林をはさんで琵琶湖の水面が広がります。実に美しい処です。こんな綺麗な処であったことがせめてもの慰めだったと小さく呟き合う仲間たちです。 現地から頂上まではほんの4,50mの高度差ですが、ひと仕事を終えて緊張の糸が切れたのか、意外にも急に重くなった脚を山頂に向けて引きずるように運びます。 天気は上乗。風もなく高度の割には気温も高い山頂で、いつになくゆっくりとした昼食をとります。 下山です。ケルンの前で再び故人に別れを告げてもと来た道を戻ります。下山を終えたのは2時半頃だったでしょうか?キラキラと遠くに輝く水面と目に染みるような新緑が印象に残る、いい追悼の山行きとなりました。 | 
