火打山
(2461m)
![]() 笹ヶ峰登山口 6:15 ![]() 雨降りしきる木道 6:27 ![]() 黒沢橋 07:39 ![]() 12曲りから富士見平へ 09:37 ![]() 高谷池へのトラバース道 10:30 ![]() タニウツギ 10:42 ![]() いざ火打山頂へ 12:44 ![]() キヌガサソウ 12:46 ![]() 高谷池ヒュッテを振り返る 12:48 ![]() イワイチョウ 12:52 ![]() ハクサンコザクラ 12:59 ![]() 火打山頂 14:49 ![]() マルバタケブキ 15:47 ![]() 青空が覗く雪渓 15:55 ![]() 雨あがりの高谷池 16:09 ![]() ようやく秀麗な姿を見せた火打山 16:10 ![]() 火打への主尾根を背景に・・・ 16;12 ![]() ハクサンチドリ 16:17 ![]() 湿原を渡る木道 16:37 ![]() ヒュッテの右手はテントサイト 16:44 |
火打、妙高は数年前から縁があって、何度も麓までは訪れながら、ついぞ登ったことのない山でした。その華麗な山容忘じがたく、この夏ようやくにして山頂を目指す計画となりました。 ところが、予定の1週間前になって突如の大地震!早速地元に問合せてみると、妙高方面は全く被害は出ていないとのこと。些かバツの悪い思いはするものの、結局予定通りの出発となりました。 初日は約7時間の長いドライブをこなして2時過ぎに投宿先のペンションに到着しますが、新潟に入るなり生憎の空模様です。今回はこのペンションを拠点に、都合3日間の山歩きです。 翌朝5時半の朝食をすませ、宿から笹ヶ峰の登山口までは凡そ30分。これまで何度も通ったことのある、見覚えのある道です。到着するころには空は完全に雨模様。レインウェアーで身を固めます。 最初の目標は黒沢橋、登山道が黒沢川と交差するポイントです。高度差260mばかりの緩やかな山道で、植生保護のために木道が敷かれている歩き易い道ですが、地道になるとズボズボの泥んこ道!何でもこの方面、1週間ほども雨が降り続いたとか・・・おかげで道は泥濘状態です。 黒沢橋には予定通り約1時間で到着です。ここまでは順調ですが、この先が本日1番の難所!富士見平まで12曲りと呼ばれる高度差480mの急登が待っています。 登山道は岩と泥濘ばかりの悪路です。足の置き場所を選びながら慎重に足を運びます。予定タイムは2時間ですが、このコンディションでは果たしてどうでしょうか?降りしきる雨の中を言葉少なく黙々と前進します。 一体いつになったら12曲りを通過出来るのだろう?と訝り始めた頃、突如指導標が現れます。右黒沢池、左火打山とあるではありませんか!すでに富士見平に到着していたのです。所要2時間20分。悪コンディションの中では先ず先ずのペースです。眺望の良い日には富士山が臨める処からこの名がついたと言いますが、どうみても眺望が得られるスポットとは思えません。 富士見平から今日の投宿地高谷池までは、右手に黒沢岳を見ながら殆ど平坦なトラバース道が続く、凡そ1時間の道程です。 11時45分頃には高谷池ヒュッテに到着したでしょうか、先ずは何をさておき、泥まみれのレインウェアーと靴を洗い流します。幸い此処に来て雨も上がり始めたようです。受付をすませ、必要なものだけをサブザックに移してから手早く昼食を済ませます。 何やかやで、火打に向けての出発は予定より1時間遅れの午後12時45分。まだ霧が立ち込めた高谷池を左手にみながら火打山の登山道を辿ります。 15分も歩くと「天狗の庭」と呼ばれるお花畑を通過します。その美しいこと!いくつもの高山植物が可憐な花を競います。 登山道は緩やかに高度を上げて行きます。他の登山者とはあまり行き交いません。静かなトレッキングです。「らいちょう平」通過が2時頃。雷鳥と言えば、下山中の人が言うには山頂近くで雷鳥の親子を見かけたとか・・・我々もその幸運にあやかりたものです。 ピークを踏んだのは2時45分。予定タイムを15分オーバーです。残念ながらあたりは真っ白!本来であればアルプスを全貌できる筈ですが、眺望は全く望めません。長居をしても仕方がないと早々に下山しますが、これが実は大間違い!後になって知ったのですが、3、40分も我慢していれば霧もはれて見事なパノラマが展開したそうです。 お花畑を愉しみながらゆっくりとヒュッテまでの道を辿ります。湿原に降り立つ頃には天候もすっかり回復して、ピークを踏んできたばかりの火打がくっきりとその華麗な姿を現します。その雄大なこと!登ってきたばかりの山を振り返って見て、よくぞマァあんなところまで!といつもよく思います。 夕食の時間までは、暫く間がありますが、泥まみれの登山靴をあらったり、ザックを整理したり、ゆっくりしている時間は意外にありません。 此処高谷池ヒュッテでは、残飯対策としてバイキング形式の食事を採用しているとか・・・バイキングといってもメニューはたった一つで、今夜のメニューはカレーとハヤシライスを一皿に盛ったもの。食べられるだけの量を自分で盛り付けます。食べ残しはご法度!中高年の客が増えてから、この方法に切り替えたと言いますが、成果は上乗とのこと。尤も、自炊室も用意されていて、何組かの登山客は自前の食材を調理して、食事を愉しんでいたようです。 寝床は比較的ゆったりとしていて、中々快適です。此処から1時間ほどの距離に黒沢ヒュッテがある所為でしょうか、この小屋では定員以上は泊めないとか・・・居住性を重視しているようです。 さて、今回の山行きの初日はここまで・・・二日目の明日は黒沢池ヒュッテを経由して妙高に登ります。大倉乗越と呼ばれる外輪を乗り越えてから本峰の急登にかかることになりますから、今日よりは更にハードな一日となるでしょう。幸い天気だけは持ち直す模様です。食事を終えると、もう欲も得もなく、疲れきった身体を寝床に横たえる第一日目でした。 |