赤坂山・寒風山
(標高823・851m)

     登山日:2006.4.30
     お天気:晴
     人  員:夫婦2名
     ルー ト:マキノ高原登山口ー赤坂山山頂ー寒風山山頂ーマキノ高原登山口
     タイム :6時間

メタセコイアの並木道 08:51


マキノ高原を登山口に向かって 09:11


赤坂山登山口 09:25


東屋到着 10:31

 
残雪を踏んで 11:01

 
雪渓を渡る 11:36

 
正面が赤坂山頂 11:42



山頂を踏む    12:00


 稜線を寒風へ向かう  12:54

 赤坂〜寒風の縦走路 12:55

 
未だ雪に覆われた樹林帯



強風吹きすさぶ稜線 12:54


ブナ林


危うく見失いかけた寒風山頂 14:14

イワウチワ

セリバオオレン

大島桜

イカリソウ

バイカオオレン

イワナシ

ショウジョウバカマ

イワウチワの蕾



黄花の菫
 
連休2日目の今日は写真家 今森光彦さんの作品に魅せられて、彼が愛して止まないマキノ高原へ向かいます。


161を順調に走って、いつもながら美しいメタセコイアの並木を通りかかったのは9時少し前。この並木を抜けるともうそこはマキノ高原です。




管理事務所の駐車場に車を停めてガイドブックを貰いに事務所へ立ち寄りますが、もう残っていないとのこと・・・そこかしこで数十人の大パーティが入山の支度に余念がありません。赤坂山は花の山。流石シーズンともなると人気の凄さが窺えます。




色とりどりのテントが点在するキャンプ場を抜けて登山口に向かいます。









登山口で一息ですが、大パーティを遣り過ごしてから・・・と思っても、次から次へと切がありません。何ともはや!団体の切れ目を狙っていきなりの急登に取り付きます。






ここ174mの登山口から417m位までは階段の多い急登が続きます。曇り勝ちだった天候も序々に晴れ間が覗いて、今日は気温も上がりそう・・・早速1枚レイヤを脱ぎ捨てます。




この辺りではまだ見かける花もそう多くはありません。スミレとイカリソウくらいでしょうか?




出発から丁度1時間、標高480m辺りの休憩所に到着しますが、東屋は団体のパーティで一杯!一息入れただけで先へ進みます。







登山道は沢道に変わって、あちこちに残雪が姿を現します。やがて沢を離れると登山道はブナ林へ・・・俄かに花が目に付き始めます。ショウジョウバカマ、カタクリそして何といっても主役はイワウチワ!そこかしこ、ブナ林の合間に見事なまでに群生しています。












やがて広い雪渓を通過するとようやく赤坂〜大谷山の稜線です。下山路はこの分岐を左へ寒風山に向かう予定ですが、一旦赤坂のピークを目指して右へ・・・広く視界の開けた笹原を歩きます。








稜線に乗ってから山頂までは僅かに500m。丁度12時少し前にピーク到達です。










さして広くはない山頂は大勢の人の山。風を避けて思い々にお昼を取っています。此処野坂山地の山は強い風が特徴です。野坂岳までは真北の方角に僅かに8km、敦賀湾まで16kmしかありません。








12時30分。山頂を離れて分岐を寒風へ、笹原の稜線を辿ります。殆どの人たちが往路を戻るのでしょうか?後に続く人の姿は見かけません。







縦走路の両脇にはスミレとカタクリ。強風のせいでしょう、背の低い小さなカタクリがポツリポツリと花を咲かせています。










途中行き交ったパーティに訊ねると、寒風まで30分とのこと。見渡した限りではどの辺りか見当がつきませんが、一本しかない縦走路、いずれ分かるだろうと高をくくって歩きます。






やがて道はブナの林の中へ・・・かなりの雪が残っています。





もうそろそろ下山路に出くわす筈が、中々到着しません。「30分とは如何に?」とぼやいていると林の中で突如道がT字状の分岐点に差し掛かります。左側を覗きこんでみるとどうやら行き止まっている様子。トレースを右に取って前進します。




歩くこと5,6分だったでしょうか、パートナーが突然ルートに不安を訴えます。確かに少し遠すぎる!・・・でも途中で訊ねた人の話では指導標は掲げてあるとのこと。見落とした筈はありません。



それでも彼女は周囲の山並みの位置関係がおかしい!トレースが浅すぎる!と譲りません。コンパスで地図を当ってみると確かに少しおかしい?・・・一旦引き返すことにします。先刻立ち止まった分岐点でもう一度コンパスを中ると、どうやら左手が正しいルートのようです。







左に取ってほんの10mもあったでしょうか、いきなり前が抜けて寒風のピークに!正面にマキノのゲレンデが見渡せます。確かに指導標もあります。地図を持たないパートナーの感覚が正解だったのです。私は反省することしきり!全く地図が使えていないのです。あの時地図を開いていさえすれば間違うことも無かった筈。しかも周囲の状況が全く眼に入っていなかったのは明らかです。あとで調べてみると、どうやら180度方向の違う別のピークへ向かっていたようです。怖い々!








寒風からの下山路は殆どがぬかるみ状態。靴もパンツもドロドロです。所々にカタクリの花が姿を現しますが、イワウチワは見えません。花はやっぱり赤坂登山路の方が遥かに多いようです。








所要1時間20分ほど。ゲレンデに降り立ったのは3時半でした。予め得た知識ではこのゲレンデでワラビ摘みが楽しめる筈・・・があまり見つかりそうもありません。どうも少し時期が早すぎたようです。それでもそこかしこにワラビを見つけながらゆっくりとゲレンデを下ります。





奥方は管理事務所の前で係りの女性と長い立ち話です。此処赤坂山には10種を超えるスミレが咲いているのだとか。微妙に少しずつ色の違うスミレを見かけたのも道理です。




装備を解いて顔を洗い、土産物の小屋を覗いてから帰路についたのはもう5時。結構人の姿が残っているのはテントや山小屋の泊まり客でしょう。期待に違わず花を堪能できた山行きではありました。