神明鳥居
伊勢神宮。笠木があるが間違いなく神明鳥居である。両側の
塀ないし垣が柱に接しており、宮殿の門という性格を表している。
内宮は崇神天皇から垂仁天皇の頃(西暦300年代初め)、天照
大御神を祀り、外宮は雄略天皇の頃(西暦480年)、丹波から豊受
大御神を迎えて祀った。神殿は神明造で出雲大社の大社造とともに
最も古い形である。
伝継体天皇陵。大阪府茨木市にあり、継体天皇の没年(531年)
より百年ほど古く、近くの今城塚古墳が継体陵らしい。
後醍醐天皇陵。都から遠く離れた吉野山で足利尊氏に対し
恨みや無念の思いを抱きつつ都の方角に向かって眠っている。
白河天皇陵。初めて院政を敷き、治天の君として君臨した。
ままならぬものは鴨川の水、双六の賽、山法師の三つのみと
言っていたが1129年に没し、50年後には武家の世の中になっ
ていた。鳥羽の地にひっそりと眠っている。
藤原璋子花園西陵。白河天皇の寵を受け、長じて鳥羽天皇
の妃となって七人の子をなしたが、その中に崇徳天皇や後白河
天皇がいる。白河没後都の西北花園の地でひっそり暮らし、
没した。
靖国神社。靖国神社には大鳥居を含め鳥居が三基あり、
いづれもが簡素な神明鳥居である。