HID出力可変


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すでに多くの記事がありますが、バラストの出力可変をテストしてみましたので報告致します。

基本的にはバラストの出力を変化させるには出力調整回路をだますということです。
だいたいのバラストはピークでは70W以上の出力ができるようになっておりそれを制御(制限)回路でコントロールしています。
理想的には出力制限回路の設定を希望の定数に設定することが望ましいのですがCPU制御になっていたり(プログラムの書き換えが必要)、複数の制御が(電 圧、電流、起動時ブーストなど)かかっており大がかりな解析が必要になります。(すればいいんですが)
そこでたいていは出力検出回路(出力モニター)の入力をだまして出力を可変しています。
検出出力を低くすれば(だませば)出力をあげようと制御します。
下げるには逆のことをします。

電力=電圧×電流
ですので電流検出抵抗を変更するか電圧検出用の分圧抵抗を操作することになります。

「携帯電話用電源アダプター改造」でも電圧検出用の分圧抵抗を加減して電圧調整して電流 検出抵抗を小さく(並列に追加)して電流容量を大きくしています。
ただ、外部可変する場合、検出抵抗を外に引き回すことになり断線やショートにより破壊するまで最大出力になったり出力停止状態になったり、また線路長が長 くなって動作が不安定になる可能性が有ります。


直列接続
(DENSO製はこの改造記事が多い)

並列接続and 置き換え
元のIsens抵抗を大きい値と置き換え



そこで、検出抵抗はノーマルのままで検出出力にバイアスをかけて出力を可変すれば断線時にはノーマル状態にシュート時には設定出力(高または低)になるよ うにしておけば夜間走行中に点灯不能などのリスクを多少減らすことができますし、比較的低圧ですので感電の危険も回避できます。
また、改造ベースのバラストからはバイアスの注入点にワイヤーを1本接続するだけですので改造しやすいということもあります。

基本的には検出抵抗から制御回路へ走っているところに抵抗を介して+もしくは−のバイアス電圧を注入して制御回路をだましています。

 


注入用の抵抗値を電源の+、−どちらにショートしてもバラストが破壊しない値にすれば仮に可変用の配線がショートもしくは切断しても最悪の事態は回避でき ます。

こんなかんじでしょうか







三菱製バラスト  +、−、バイアスポイントに配線をハンダ付け
基盤以降の線はいずれも電源、グランドとショートしても破壊することはない(はず)


バイアス注入点のアップ


テストしたバラスト
三菱製   三菱、ホンダ、マツダ車に使用されています。

DENSO製 トヨタ、ダイハツ車に使用されています。

三菱製は−バイアスで出力アップ、+で出力ダウン +バイアスで出力アップ−でダウンしました。
DENSO製は+バイアスで出力アップ−でダウン −バイアスで出力アップ、+で出力ダウンしました。
(上記は私が試したバイアス注入点ではです。)
また、三菱製は保護回路がよくできているのか出力を多少下げすぎても一定(20W程度)までしか下がらず連続点灯します。
DENSO製は下げすぎると点滅(放電が維持されない)から完全に放電停止(消灯)してしまいます。
最大は50W以上は十分可能なようですが、発振音、発熱ともに大きくなりちょっと怖いです。
ノーマルでも点灯初期には70W以上の出力を出しているので放熱などをしっかりすれば大丈夫かもしれませんが。

*D2Rの規格では最大75W入力が規定されており点灯初期数秒はこの程度の出力を出し短時間で安定させています。
三菱製 DENSO製ともに点灯直後には75W以上でているように思いますが正確に計測した訳ではないです。


byHIROjp

*最後におきまりですが 「ここに書かれていることは 私の実験であり 実際にあなたが同様に行った場合の結果を保証する物ではありません。またこの文章によりあなたがいかなる損害を被ったとしても私は一切の責任を負う物ではありません