沖縄日より!!

 わたしは早起きが人より得意だと思っている。だが、これは一体どういうことなのか!?と我が目を疑いたくなるほどの時刻。起きたら3時過ぎだった。散々寝返りをうってやっと眠りに入った矢先だというのに、もうばっちり目が覚めてぜんっぜん眠れない。仕方がないのでトイレに入ったりベランダに出たりするうちに王子までもが目覚めてしまった。それでも時刻は4時半だか5時だかだ。あきれつつ、夜明けの海を眺める。非爽快な気分とは裏腹に、沖縄の夜明けは実に美しかった。この目が焼かれてショボショボしている。どこまでも透明な海と徐々に青さを増す空の絶妙なコントラスト。ああっ、オキナワ〜!!
  王様を巻き込んで(つまり無理やり起こして)7時からレストランに行く。結構な人でだった。2日連続での早起きは流石にわたしでもツライ。でもビュッフェときくとトコトン食べてやろうという気がしてきて、喜び勇んで皿に次々とおかずを盛る。ただの洋食レストランなのでそれ程期待はしていなかったが、琉球料理は殆どなかった。スクランブルエッグやかりかりベーコン(外国には必ずこれがある。わたしはしっとり派なのでウィンナーを所望)、パスタやサラダと品数は余り多くなかった。ご飯と味噌汁、卵納豆を食べた。この朝も王子はあまり食欲ははかどらず、ジュースばかりを飲んでいた。グァバのジュースが甘くて美味しかった。王様は大食漢なのでほおっておいたらいっくらでも召し上がるので、退屈した王子を連れて子ども広場へ。
   レストランと隣接していて、わたし達のいるテラスからも芝生の上を歩いて続いている。遊具を見つけて王子はやっと笑顔。子どもが2〜3人入れる位の大きさのプラスティックの家がお気に入りで、4つある窓から順番に顔を出して微笑んでいた。
   予定を変更して、名護パイナップル園へ。わたしはここには改装後初めての来園となる。なんと入場料というものが設定されていた。釈然としないまま400円X2を支払って、オート運転のパイナップル号に乗る。勝手に動いたり曲がったりしてくれるので、王子が運転席へ。ステアリングを握って、ちょっと嬉しそうな王子、かわいいっ!10分弱のドライヴの後、いきなりデジカメで撮影されて、何も知らない王様は王子に笑顔を促す。あぁおバカ。あとでプリントアウトしたものを法外な値段で請求されるに違いないのに・・・。順路は貝殻の展示館へと続いているので、別に興味もなかったが入る。殆ど素通りでパイナップルワインの工場へ。王様は工場見学マニアなので、これをとても楽しみにしていたのにもかかわらず、時期でない為工場は稼動していない。4月は収穫のシーズンではないので、ゼリーやワインは作らないとのこと。がっかりしつつ、パインジュース飲み放題のコーナーへ。ち〜〜〜っちゃなプラスティックのコップを渡され、樽に入ったジュースをちびちびと飲む。泡盛の試飲だってもっと大きなコップじゃないのか?これで飲み放題とはよく言ったものだ。入場料を取るようになった割には質が明らかに低下している。嘆かわしい。その他パイナップルを使ったあっまいお菓子を次々に試食しながら、やっとパイナップル食べ放題のコーナーへ。これも時期じゃないのか、とても酸っぱかった。今のわたしの気持ちのように。しかもやけに色々な皿をハシゴする女性がいて、甘いのは全部ヤツにやられた後だったのだ。仕方ないので、他の琉球銘菓の試食をするが、疲れていたのか普段殆ど食べない黒砂糖がやたらと美味しかった。これは王子も喜んで食べていた。なんだか踏んだり蹴ったりだったパイン園だ。多分もう行かないだろう。
 精神的にすっかり疲れきって、ろくな食事を摂る気になれなかったので名護市内のサンエーというスーパーマーケットでお弁当を買う。あたりまえだが、お土産はここで買うと安く上がるのだ。特にアルコールは。自分たちのためにらふてーやてびちのレトルトパックや沖縄そばの乾麺と粉末だしを買い込む。そしてお惣菜のコーナーへ。沖縄は那覇市内意外の物価はわりと安い方なので弁当代はそうかからなかった。しかも共働きが多いので需要は多いのかもしれない。王様はおにぎりを、わたしは五穀米の炊き込み御飯みたいなのを買った。色とりどりの割には味は殆どなく、王子は豆だと喜んで食べていた。それから着替えて海へ行くことになった。
   王子は眠たいのか機嫌があまりよろしくなく、抱っこばかりをせがむ。なだめすかして外に連れ出すが、今度は海の波の音を怖がって王様から離れない。人は自然に圧倒されるように出来ているのか、終始王子は打ちのめされたままだった。風が強かったのでビーチにいる人は肌を焼く人が殆どだった。でもその海はとても透明で、波打ち際のまでサカナが泳いでいた。いつかまた王子たちが大きくなったら一緒に泳ぎたいなぁ。とりあえず海をこれ以上怖がって夜泣きしても大変だから、そのままインドアプールに行くことにする。温水になっているのでほの暖かい。久しぶりに足を伸ばしたうつ伏せ寝の格好が出来たので、わたしはそれだけでも満足だ。王子の警戒心もだいぶ解けてきて、笑顔が見える。良かった良かった。
 部屋に帰って、迷ったが”いつもの”名護の山羊料理屋に行くことにする。リザンシーパークホテルからは1時間くらいかかるのだが、山羊好きの血が許してはくれないのだ。とりあえずそんなにおなかが空いていたわけではないので、山羊刺しを2人前頼むと、中皿に山積みされた刺身がやってきた。国際通りとは物価が違うのか、おなか一杯だ。これで2000円というのは驚異的なお値段だと思う。この旅は山羊料理を堪能できて非常に満足だ。
   ホテルに帰ると、ホテル主催の琉球舞踊をやっていた。はしっこの方に座り込んで見学する。女性ふたりの勇ましいエイサーだった。島唄が流れるとカチャーシーの手踊りを始める王子は♪ちゃんかちゃんか♪に合わせて両手を一杯に伸ばして踊る。これで昨日も市場のおばあたちをめろめろにしたばかりだ。部屋に帰ってお風呂に入って、今日はもう就寝。さすがに今日は昨日よりもよく眠れた。
 さて、明日はいよいよ最終日。サラバ沖縄なのだ。

最終日につづく。

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