象使いになった悪友1号


今度は悪友1号とトルコのイスタンブールへ行く計画を立てました。シンガポール航空利用で日本から一旦シンガポールに飛び,そこからドバイ経由でイスタンブールへ行くといった算段です。これで往復86,000円と激安です。まぁ南回りで20時間掛かりますからね。結構早くから予約を入れていたのですが,チケットはキャンセル待ちとなりました。出発1週間前まで粘った結果,行きの日本→シンガポール→ドバイ→イスタンブールと帰りのイスタンブール→ドバイ→シンガポールの席は取れたのですが,どうしてもシンガポール→日本の席が取れそうも無いのです。これは困った。どうも悪友1号と計画を立てるとロクなことがありません


結局,バンコク行きの便ならば今からでも席があるらしく(またかぃ!)悪友1号も 「チェンマイやったら行ったこと無いので行ってみたい」 と云うことで,またしてもバンコク行きの機上の人になってしまいました


やはりチェンマイと言えばトレッキングツアーです。悪友1号にも「恐怖の竹いかだ下り」を体験させてやろうかと思ったのですが,私も再び恐怖を味わってしまうということに気が付きました。ミイラ取りがミイラになってはいけません。そこで考え付いたのが「竹いかだ下り抜きコース」です。以前お世話になったツアー代理店で 「私は竹いかだ下りが大嫌いだ〜」 と力説し,コースから抜いてもらうことに成功。ついでに 「竹いかだ下りが無い分安くしてちょ」 というと,あっさりお一人様600Bポッキリになりました。実はもう一度,象に乗ってみたかったのと,前回廻れなかった他の少数民族の村にも行ってみたかったのでラッキーです。ムフフ


前回と同じく,車(おんぼろソンテウ)でチェンマイを出発し,どんどん山奥に進んで行きます。途中で前回訪ねられなかったモン族の村を見学。う〜ん満足じゃ。村から歩いて車の止まっているところまで帰ってきた時,道路工事を行っている作業員に出会いました。それがですねぇ,全員10代のうら若き娘たちなのです。服や顔は赤土でドロドロになっているのですが,その顔立ちは全員が日本に連れてくればアイドルにでもなれそうな可愛さなのです。(お世辞抜きにですよ!)娘たちは突然ジャングルの中から現れた異国人にビックリした様子で遠巻きに私たちを眺めがら恥ずかしげに噂話でもするかの如くコソコソと話をしています。その姿がこれまた可愛い!少しはお話したかったのですが,ガイドが「この人達はカレン族です。さぁ行きますよ!」と言い放ち,さっさと車に乗り込んでしまいました。なんとなく少数民族にたいする差別のようなものが見受けられました。我々はこの娘たちを「美少女土木作業隊カレン族」と名付けました。


ところで,前回,私が死にそうになった恐怖体験の川ですが,この年は何の変哲も無い清らかな渓流でした。あの時は単に異常に水量が多かっただけのようです。


落ちそうな吊り橋
落ちそうな吊り橋

さぁ象です。これは何度乗っても楽しいムフフのお時間です。象の背中の中央に簡単な椅子がくくり付けられており,お客さんはそこに座ります。象使い(この人もカレン族です)は象の首の上に乗り,耳の裏を足でコチョコチョしたり,トンカチのようなもので脳天をコツーンと叩いてコントロールします。象はとても頭が良く,象使いの話す象語も良く理解します。そんな象に我々2名と象使いの3名が乗って出発です。ジャングル最強の4輪駆動と云いますか,どんな急な坂でも平気で登って行きます。ジャングルの中には巨大な野性の蘭が咲いていたり,狩り途中の火縄銃を持った地元少数民族の夫婦に出会ったり,と結構な見所があります。


このようにのんびりと象の背中に揺られて楽しんでいた時,何を思ったのか象使いが突然象を止めました。そして象から降りてしまったのです。「?」と思っていた我々に向かい,象使いは 「お前が首の上に乗って象を使え」 と指さすのです。その指先は悪友1号を指していました 「おっ俺,象使い?」 と引きつった顔で悪友1号は言われるまま首の上に座らされました。象使いは一人でとっとと歩いて先に進んで行きます。悪友1号は象使いを真似て耳の裏を足でコチョコチョしたり頭をポコポコ叩いたりと御満悦の様子です。悪友1号にとって一生の思い出となったことでしょう。失業しても喰って行けるよたぶん…


わてが新入りの象使いだす
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