この作品は「不幸の手紙」の続編です。
この話単体では、わけのわからない部分もあるかと思います。
だからといって、前作を先にお読みになって納得いくかどうかは甚だ疑問ですが、
その方がまだマシかと思いますので、その辺りを留意していただければ幸いです。


不幸のメール






「で、結局、その後玲二とはどうなっているんだい?」
 須見利久が、綾瀬綾菜に淹れたての紅茶を勧めながら尋ねた。
 別にどうも、と綾菜が落ち着いた調子で紅茶に口をつけてから答える。
「進展は、なしかい?」
「見ての通りだけど」
 綾菜が肩をすくめて見せた。
 ここは、須見家の利久の部屋だ。八畳の広さがある部屋の中央にあるテーブルについているのは、たったの二名。曜日は土曜日で、時間は二時過ぎ。話題の主で、何か色々あって色々あるうちに綾菜と両想いであることが確認された古崎玲二は、この場にはいない。つまりは、そういうことだ。
「玲二も駄目だねえ」
 利久がため息とともに言葉を吐き出す。
「あそこまでお膳立てしてあげたのに、まったく困った奴だ」
「らしいと言えば、らしいと思うけど」
 淡々とした口調で綾菜が答えた。
「がっついてくる、玲二君って想像できないわね」
「それで、綾瀬君は他の誰かに靡くつもりなのかい?」
「それも、見ての通りね」
 利久の見る限り、綾菜は結構もてている。それにも関わらず、綾菜が誰かとつきあっているという話は聞かない。
 なるほど、と利久は頷く。
「待つのに疲れたりはしないかい?」
「それも、見ての通りね」
「ほう?」
 利久は興味深げに綾菜を見た。
 綾菜の返答は、先ほどから変わらない。態度も変わった様子は全く見えない。しかし、綾菜が心中を全く表に出さない女性であることを、利久は知っていた。
「見ての通りと言うことは、疲れたと受け取っていいんだろうか?」
「どう受け取るかは自由ね」
「なるほど」
「もっとも、もしそうだと言っても、あたしは利久君には靡かないわよ。残念ながらね」
 綾菜がにっこりと笑みを作った。なまじ美人なだけに、間に生じた壁とか溝が、とても深く感じる。
 しかし、それは飛び越えられないものではなかったりするわけで。
 利久も笑顔を作った。
「そう思っているのにしては、不用意だとは思わないかい?」
 男友達の部屋で二人きり。おあつらえ向きに、家に家族はいない。
 そして、微かに聞こえる階段を上る音。
 そろそろか。
 利久は綾菜の方に移動し、両肩に手を置いた。
 そのまま、力を込めて押し倒す。
 抵抗はなかった。
「案外、こうなることを期待していたんじゃないかな」
 利久は表情を変えずに言った。
「どう受け取るかは自由ね」
 綾菜も表情を変えずに答えた。
 それから。
 部屋のドアが開いた。

 コンビニで昼食を買うついでに立ち読みをしていた玲二は、カップラーメンとおにぎり合わせて三百円の会計を終えて外に出たとき、携帯電話がメールを受信していたことに気がついた。
 マナーモードに設定してあった携帯は、受信メールの数から考えて二回立ち読み中に震えていたはずだが、鞄に放り込んでいたため全く気がつかなかった。
 発信者の名前は、須見利久と綾瀬綾菜の二人から。だが不思議なことに、メールの内容は、言い方こそ違うこそすれ全く一緒だった。
 曰く、すぐに利久の部屋に来い、と。来ないと後悔するとも。
 利久のメールには、更に今日は母親もいないので、勝手に家に入ってこいとある。
「…………」
 玲二は、少し考え込んだ。
 利久は幼なじみで綾菜はクラスメイト。二人からメールが来ることに対しての違和感はない。だが、同じ内容を送りつけてきたことに嫌な予感を覚える。
 更にメールをよく見てみると、利久からのメールが二時ちょうど。綾菜からのメールが二時一分と、ほとんど連続して送られてきたらしい。
 直感的に思ったのは、いたずらメールだろうということだ。両者からたびたびからかわれている玲二からしてみれば、そう考えるのは当然の帰結だった。
 そもそも、利久はともかく、綾菜の方が利久の部屋に来いなどと送りつけてくるのは、すごく出来過ぎている気がする。恐らく、両者が利久の部屋にいて、自分をからかう算段でもしているのだろうと、玲二は思った。
 それなら無視してしまうのが一番良いのだろうが、そうもいかないのが問題で。
 後悔するとまで書いてあるということは、向こうが何か大きなことをしようとしているのだろう。それが、例え玲二に対するいたずらだというベクトルを持っているのだとしても。それで、それを無視したりした日には、翌日以降二人に何を言われるかわかったものではない。綾菜はともかく利久の性格を熟知している玲二とすれば、それはできれば避けたい事項だった。
「ま、何かされると決まった訳じゃないし、母親がいないと言うんだから」
 声に出して、玲二は自分を納得させてから、利久の家へと足を向けた。
 須見家へは何度も通ったことがある。最近になってからは、ほとんどいかなくなったが、通い慣れた家といっても良いだろう。
 門扉を開けて、敷地に入る。
 玄関を開けて、家に入る。
 階段を上って、利久の部屋の前に立つ。
 ノブに手をかけ、ドアを開ける。
 どたん、という音を聞いた気がした。

 目の前の光景に、玲二の思考と身体は凍りつく。
 重なり合った二人が、普段と変わりない表情のまま玲二を見た。その視線で、玲二の思考が氷解し、動き出した。
 全く何をやっているんだ、という呆れた思いが、玲二の脳裏にわいた。土曜の昼間からすることではないだろう、と。
 ただ、ここは利久の部屋で、闖入者は玲二の方で。
 どうやら、来てはいけないときに来てしまったらしい。玲二はそう結論づけざるを得ず、そう結論づけた以上は、ここに止まっている理由もないはずだった。
 ないよな、俺には。
「わ、悪ぃ、出直すわ」
 まだ凍りついたままの身体を無理に動かして、玲二はドアを閉め、玄関へと向かった。
 背中を追う声は、一切無かった。

「やあ、大変な場面を見られてしまったねえ」
 台詞とは裏腹に落ち着き払った声で利久は、自らの下で自分を見上げている綾菜に言った。
「とっても大変ね」
 これまた落ち着いた声で綾菜が答える。
「で、どうするつもりだい?」
「どうにかしたいのは、利久君の方なんじゃないかな」
「そういえば、押し倒したままだったねえ」
「続きをしたいのかしら?」
「僕としてはやぶさかではないけれど、君はどう思う?」
「どいてくれると助かるかな」
 綾菜が微笑を作った。それは先ほどと同じ種類の笑みだった。
「仕方がないね」
 そう答えつつ、利久は綾菜の上から身体をどけた。
 次いで綾菜が起きあがり、乱れた髪を撫でつける。落ち着き払ったその態度に、利久は多少の驚嘆を覚えた。
「追いかけないのかい?」
「追いかけるけど?」
 それがどうしたと言いたげな視線だった。当たり前のことを聞くなと、口調が言っているよう。
「いやでも、君の態度を見ていると、そういう風な行動をとるようには見えないから」
 そうね、と綾菜が苦笑した。
「それはやっぱり、少し落胆しているからかしらね」
 綾菜の意図を察し損ねた利久は、沈黙で続きを促す。
「期待通りに進まなかったからね。ちょっとじれったいかな」
 綾菜が微苦笑しながら、肩をすくめて見せた。
「どこまで、君の期待通りだったのかな?」
「玲二君がドアを開けるところまで」
「僕は期待通りに動けたわけか。で、玲二には何を期待したのかな?」
「利久君を殴り飛ばしてくれると思ったんだけど。もう少し、嫉妬とか独占欲を発揮してくれると嬉しかったんだけどな」
 ああ、と利久は声をあげる。
「それは玲二には無理だ」
 きっぱりと言い切った。
 間髪入れず綾菜が反論する。
「どうしてかしら? 幼なじみとしての友情の強さがそう言わせるのかしら?」
「僕たちの友情に挑戦したかったのかな? まあ、どちらにしてもそれは違う。玲二にはそうしない理由がある」
「奥手とか臆病とかいう理由なら納得しないけど。あたしだって、玲二君を見てきたつもりだから」
「そんなんじゃないよ」
 苦笑しながら利久は答える。今まで全く崩れなかった綾菜の冷静さが、徐々に無くなっていっているのがわかる。つまり、彼女は意地になっている。案外、冗談混じりに言った玲二との友情に挑戦というのも図星だったのかもしれない。
「じゃあ、どうして?」
 綾菜の表情は先ほどから変わらない。平静を保ってはいる。だが、内心はそうではないらしい。返答を待てずに聞き返してくるのが、その証拠だった。
「玲二は、女性の心はいずれ変わるものだと思っている」
 綾菜が軽く眉根を寄せた表情をした。よくわからないということなのだろう。その表情に微笑を漏らし、利久は話を続ける。
「だから、君の心も変わったんだと思ったんだろう」
「そんな簡単に変わるつもりはないけれど」
「君の問題じゃないよ。玲二がそう思っているということさ。だから、玲二は君とつきあうに至らず、僕を殴り倒せない」
「昨日まで玲二君が好きなあたしが、今日からは利久君を好きになっている。そう思っているってこと?」
「そうだね」
「そんな思考なんて、あり得――」
「あり得るんだな、玲二の場合」
「…………」
「つまり、君の計画は逆効果だったわけさ」
「…………」
「玲二が心底臆病だとは思っていないよね。それは正解。だから、僕に押し倒されたとき、抵抗してくれていれば、計画通りに進んだろうね。でも君は抵抗してくれなかった。だから、失敗」
 おだやかに利久はそう口にして、黙り込む綾菜を見つめる。
 表情は崩さず利久を見返していた綾菜だったが、一度視線を逸らした。長い睫毛が微かに震える。だがそれは一瞬で、再び利久を見返した。
「……過去に何かあったってことかしら?」
「そう理解してくれて構わない」
「それは、聞いていいのかしら?」
「聞きたいのなら、教えるけれど。でも僕が教えてもいいのかな」
「こうなった以上、玲二君はどうあっても話してくれないでしょ」
 確かに、と利久は苦笑した。玲二はあれでなかなか頑固なのだ。
「まあ、君になら教えても構わないと思うから言うけれど、あんまり他言してもらったら困るかな。玲二だけじゃなく、僕も絡む話だし」
「なかなか複雑そうね」
「そうでもないよ。むしろ単純なんだ。僕の母親と玲二の母親が同一人物なだけさ」
「……よくわからないけれど」
「玲二を生んだ人が、僕の父の後妻なんだ」
「……それは、……確かに、単純な話だけれども……」
 相変わらず表情は崩さない綾菜だったが、言葉の切れの悪さが内心の驚愕を如実に表していた。
「古崎家の夫婦は仲が良かったよ。僕から見てもね。でも、玲二の母親は僕の父を選んだんだ。あ、ちなみに、玲二の父親に落ち度があったわけじゃないよ、念のため。借金をこしらえていたわけでもないし、浮気をしたわけでもない。むしろ、いい夫だったと思うよ。そう本人も言っていたから」
「……母親に聞いたの?」
「そりゃあねえ、僕も人の子だから」
 利久は、そう言って微笑した。
 ひどく陰のある笑みだった。
「…………」
 それを感じとった綾菜は、軽く息をつく。
 語られた一件は、玲二は勿論のこと、利久に対しても、暗い影を落としているようだった。
「だから、か……」
 綾菜は微かにそう呟いて、納得した。
 それを聞き取ったのか、利久が頷く。
「まあ、そういうことだね」
「違うわ」
 綾菜は首を横に振る。
 ん、と利久が小首を傾げた。
「玲二君のことじゃなくて、利久君のこと」
「僕のこと?」
「利久君が、こういう行動を起こしたわけよ」
「言っている意味がさっぱり分からないんだけど」
「蒸し返して欲しいの?」
「――ごめん。降参」
 利久が両手をあげた。
 それを見届けてから、綾菜は立ち上がる。
「さてと。そろそろ行かなくちゃね」
「そうかい」
 利久が座ったままで、綾菜を見上げた。
「一ついいかな?」
「どうぞ」
「君は僕を出汁にするつもりだったけど、それって酷くないかな?」
「女の子を押し倒す以上に酷いことと言う気かしら?」
「事情にもよるんじゃないかな?」
「もともと、そうするつもりで呼び出したくせに。どういうつもりかはともかくとして」
「いつから気づいていたんだろう?」
「あたしを部屋に呼びだしたときかしら。そういうのに女の子は敏感なものよ」
「でも、抵抗しなかったね」
「玲二君が来るのがわかってたからね」
「来なかったら?」
「その仮定が無意味なのは、利久君が一番わかっているんじゃないかしら?」
 綾菜は、利久に微笑を投げかける。
 しくじったなあ、と利久が苦笑した。
「結構本気だったんだけどなあ」
「あら、あたしも本気よ。だから、ね」
 綾菜はゆっくりと首を横に振る。
「わかってる」
 妙に穏やかな表情で利久が頷いた。それを見届けた綾菜は、じゃあね、と会釈して部屋から出ていった。

 玲二が公園のベンチで星なんか見て黄昏ていると、不意に携帯が震えた。
 携帯を開くと、メールが入っていた。送信者は綾瀬綾菜。玲二は、ちょっと驚いてから、内容を読む。
『ちょっとお話、いいかな?』
 その短い内容に玲二は眉根を寄せてしばらく考えていたが、やがて、いいよ、と打ち返す。
 返信はすぐにやってきた。
『さっきの件だけど。あれ、信じた?』
 微妙な言い方だった。
 思い出せば、すぐに重なり合う利久と綾菜の姿が脳裏に甦る。それはやっぱり、胸に痛みを伴った。
 あれは、夢うつつではなく明らかに現実だったから、信じる信じない以前の問題だと思う。
 しかし、冷静になって考えてみると、それの裏側も見えてくるのも正直なところだった。玲二は利久とは長いつきあいだし、彼がどういう性格なのかはわかっていたから、行動原理を推測するのは、それほど難しいことではなかった。
 勿論、それで見えてきたものはあくまで玲二の推測だから、それが正しいとは言い切れない。実際はもっと単純なものなのかもしれない。少なくとも、利久が綾菜を押し倒したのも、綾菜が抵抗無くそれを受け入れたのも現実である。
 どう返信するか玲二が迷っていると、更にメールが来た。
『玲二君のお母さんのこと、聞いたよ。あたしもそうなると思う?』
 綾菜のメールは直球だった。
 喋ったのか、あの野郎。玲二はそう呟いて頭をかく。
『そうなっても仕方がないとは思う』
 送られてきたメールが直球なので、あまり誤魔化しがきかない。玲二は正直な気持ちを返信した。
 しばらく返信が来ない。呆れられたかな、と玲二が思い始めたとき、また携帯が震えた。
『失敗しちゃったなあ、やっぱり。あたしも焦ってたみたいね』
『焦ってた?』
『例のラブレターの一件だけで、玲二君に多くを期待するのもよくないと思ったからね』
 話が見えない。少なくとも、玲二は脳裏に疑問符を浮かべた。
 解答は、次のメールできた。
『結局、あれから何もないでしょ』
 それは玲二を攻めているようであり、そのことを残念がってもいるようでもあった。
『何もないと言われても…』
『うん。だから、決断を促したかったの。あたしのこと、どう思ってるのか。ただ、玲二君のお母さんのことを知っていれば、もう少し違う方法もとれたと思うんだけど』
『いや、素直にそう言ってもらえる方が助かるんだけど』
『そんなこと恥ずかしくて言えるわけないじゃない』
『そうですか』
 人に押し倒される姿を見せるのは恥ずかしくないのかとは、とても言えなかった。
 玲二は短く息を吐く。
 ここまでのやりとりの中で、安堵しなかったと言えば嘘になる。綾菜が他の誰かを好きになってしまっても仕方がないという思いはあるにせよ、本能の部分で、やはり彼女を諦めきれなかったのかもしれない。
 そして、その安堵が先ほどの件について、馳せた推測が正しかったことをわからせてくれた。
 そもそも、綾菜も利久も、玲二に来いとメールを送っているのだ。当然、玲二が来る前提での行動だろう。それぞれが別個にメールを送ってきたことを考えるに、両者はそれぞれの思惑で動いていた。
「思惑か……」
 玲二は利久について考える。
 綾菜の思惑は、だいたいわかった。彼女が言ったことが事実だとすれば、だが。利久については、現段階では推測することしかできないが、多分、今考えていることで正解だろうという確信が、玲二にはあった。
『利久はさ、俺に負い目を持っているんだ』
 今度は、玲二はからメールを打つ。
『うん。なんとなくわかるよ』
 玲二の母親の再婚は、勿論玲二に深い爪痕を残したが、利久にもその傷はあった。玲二も玲二の母も、父親も玲二の父も好きだった利久に、その影響が及ばないわけがない。当然ながら利久が成長していく中で、人格形成に与える影響は計り知れなかった。
『あいつの俺に対する行動の基点は、だいたいがその負い目なんだ。あいつが気にすることではないのに』
『今回の件も、そうと言いたいの?』
『今回のは、もうちょっと複雑だと思う』
 今回の件は、利久も、綾菜と同じように玲二に行動を促すためにとった行動である。自らが汚れ役をしてしまう辺りに、利久のトラウマが見え隠れしているが、多分、汚れ役をした理由は、それだけではないと玲二は感じていた。
 利久も、多分、綾菜のことが――。
 それを語るべきかどうか、玲二は迷う。
 その時。
『あたしも本気だよ』
 そんなメールが入ってきた。
 その一言で、なんとなく綾菜も、そのことに気づいていたんだと玲二は思った。
 ふう、と長いため息をつく。
「しかし、わざわざメールで話さなくてもいいと思うんだが?」
「そりゃあ、玲二君、話しかけづらい雰囲気だったからね」
 玲二の横に座っていた綾菜が、微笑した。
「いや、話しかけられたら、ちゃんと返していたと思うけど」
「じゃあ、何故あたしが横に座った時に、何も話しかけなかったのかしら?」
「そ、それはだなあ……」
 まあいいんだけどね、と綾菜が笑う。
「ところで、あたしがここに座ってから、ずっと待ってる言葉があるんだけど、気づいてる?」
 玲二は、軽く視線を逸らす。
「……わかってる。でも、もうちょっと勇気を溜めないと無理」
 しょうがないわねえ、と綾菜が人差し指を唇の下につけて、玲二の方に視線をやる。
「じゃあ、また何か作戦を考えないとね」
 そう言って、にっこりと笑う綾菜に、玲二は未来の自分を少しだけ垣間見た気がするのだった。

                                               〈了〉

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