大祓(おおはらい)雛形(ひながた)  【6月・12月晦日】
大祓とは、自らの罪けがれと社会のけがれを祓い去り、清き明き心に立ちかえって雄々しく
勇ましくその使命に邁進(まいしん)する決意を固めるための行事で、現在でも恒例として、
毎年6月と12月の晦日に宮中・神社で行われています。 大祓いは,祓や禊に源を発する
ものでありますから、神代以来の行事とし続いているもでですが、歴史書にはっきり出てくる
のは仲哀天皇(ちゅうあいてんのう)(西暦200年)のときの行事として古事記にでてきます。 
以来民間にひろまり、明冶になって、明治天皇は太政官布告(だじょうかんふこく)をもって
全国にこれを奨励されたのです。 元来、この行事を6月と12月とに分けて行うのは、
過去半年の間に積もり積もった罪けがれを祓い清めるためで、換言すれば1年に2度生まれ
代わる意味です。 この大祓に形代、撫物、人形、雛形などといって
紙の人形に自分の名前を書いて息を吹きかけて神社に差出し、
罪けがれを祓ってもらうものです。

 息を吹きかけるのは自分のけがれをそれに移すてめで、
雛形を自分の身代わりにして清めてもらう意味です。 
また、贖物(あがもの)といって生活上の貴重品を差し出して
これを使えぬように裂いて海河に流す
という古来の風習がありました。これは私欲を去って清明心にたちかえるためのものです。 

雛型