鬼会式の面 【鬼面は尊者の面といって尊い面である】
万寿年間(1024〜1028年・平安)に播磨の国に疫病が蔓延したため,
後一条天皇(第68代)の皇太后(清浄覚尼)が薬師如来を当薬師堂に泰安し、
疫病退散の祈祷会を催あいた。これにより、悪疫が消滅し庶民は喜び
不動明王・愛染明王の化身である赤鬼・青鬼の面をつけて踊った。
これが鬼会式のはじまりであると言われています。
化身(けしん)=神仏が世を救うために姿、形で現われる
不動明王(ふどうみょうおう)=赤鬼・愛染明王(あいぜんみょうおう)=青鬼)

鬼の面(木造・桂造1本造り・裏面は布張り・漆塗り)
赤、青二体の鬼面は
平成元年(1989年)から数えて1,286年前の奈良朝の御代に長者、行春の勧進により
仏師一円和尚が作ったものでその後、幾星霜を経て第95代花園天皇の御代(文保二年・1318年)
に領主、赤松円心則村より不動明王、愛染明王
の化身として拝領したものです。
県・市文化財指定
赤鬼、青鬼の衣装は、神輿の幕で作成と口伝。

赤鬼の面は阿形、角は2本、牛の角の如く強く曲がって前へ突き出している。
    【面の法寸=全長32,8糎、幅27,3糎、高17,2糎(面高32,6糎・面幅23,5糎)】
青鬼の面は吽形、縦に4本の角。
    【面の法寸=全長34,8糎・巾25,1糎・高16,3糎(面高32,5糎・面幅21,0糎)】
両面とも、眉は太く、目は丸く強く飛び出している。彫りは深くすこぶる勇壮で
野趣に満ちた風格を備えている。
 【頭部に獣毛を植付け頭部中央には前後二角を共彫りする。膜月鼻は大きく作り、
口は閉じ牙は上方に向けて彫出する】
赤鬼(不動明王の化身 八正寺金堂(薬師堂) 青鬼(愛染明王の化身)

鬼会式音頭 (作詞 石原映雄 作曲 浅谷晴男
1、「ハヤシ」・(鬼尊者面、尊者面)  梅が咲いたよ 薬師の庭に
「ハヤシ」・(鬼尊者面、尊者面)  中村(さと)の栄えや 鬼会式
2、「ハヤシ」・(鬼尊者面、尊者面)」 緑いやます 木間(このま)をすけて 
「ハヤシ」・(鬼尊者面、尊者面)  赤と青との 鬼会式
3、「ハヤシ」鬼尊者面、尊者面  今ぞいでまし 二体の尊者 
「ハヤシ」・(鬼尊者面、尊者面)  天地和合の鬼会式
4、「ハヤシ」・(鬼尊者面、尊者面)  緑(えにし)結ばる 伏見の都 
 「ハヤシ」・(鬼尊者面、尊者面)  千歳かはらぬ 鬼会式
5、「ハヤシ」・(鬼尊者面、尊者面)  御霊験(みたま)尊し 尊者の行は 
   「ハヤシ」・(鬼尊者面、尊者面)  永久(とわ)の誇りじゃ鬼会式